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スミオとボコリの防災訓練
ある時ボコリは大地震と大洪水のホラー映画を見て、自然災害時用の備えの重要性に気がつきスミオに避難訓練を強要する。
ボコリは台所からステンレスのボールを二つとストップウォッチを持ってきて、避難訓練をすると言い出した。そして準備が始まったのであった。
スミオが台所の照明具を揺らして「地震だー! 」と叫ぶと同時にボコリがストップウォッチのボタンを押す。
二人はガス栓を閉め、ステンレスボールを頭に被ってアパートの外へ脱出した。ボコリが時間を計ったのだった。この一連の流れが二度と三度と続き、「今日はこれくらいにしとこ! 」スミオが言った、「了解」ボコリがストップウォッチを握りしめて言った。
その日は新月であった。
ボコリはおまじないを唱えながら夜空に向かって沢山の願い事をするのだった。
「お月さま〜ナイスバディになります様に...... スミオと買った宝クジが当たってます様に..,... 明日、仕事場近くの猫の寅吉に会えます様に...... 」