1、地獄の始まり・・・
生きのびなければ・・・。
殺されてたまるか・・・。
こんな馬鹿げた事やってられるか!!
生きのびなければ・・・。
殺されてたまるか・・・。
こんな馬鹿げたことやってられるか!!
そうこれは馬鹿げたやつの馬鹿な一言で始まった・・・。史上最悪の法律である。
2038年、年代を重ねるごとにひろがる犯罪・・・。政府はそれに対抗するため1つの法律をつくりあげた。それが『獄死刑法』簡単にいうと・・・『1/100法』これは今まで盗みをおかしたやつや、殺人、詐欺などで捕まった人が受ける罰のことである。
昔やっていた死刑とはちがう・・・まだそれしかましだ。今のやつは地獄だ!!
昔みたいに弁護人やとったり、有罪、無罪であらそったり・・・は、笑わせるぜ。
今じゃこんなに変わってるんだからな。
あ、俺の名前いってなかったっけ?
俺の名前は「尾崎大介」高校2年生で暴行の疑いで捕まった。
学校じゃかなりの悪で(自分でいうのもなんだけど)毎日、喧嘩はあたりまえだった。
まあ捕まっちまったけどな・・・
ちっ、そろそろ始まるみたいだな。『1/100法』がな・・・
じゃ『1/100法』であおうぜ。
「おい離せって、痛、このやろうふざけんな!!」
俺はむりやり手をつかんでくる警官2人に殴りつけようとしたがすぐとめられた。
大きなトンネル(?)みたいなものをくぐりむけるとそこには・・・
今まで捕まってこれから『1/100法』をうけるやつらがあつまっていた。
どうやらこれから開会式がおこなわれるみたいだ。
(ちっ、ゲームみたいに遊び半分でこんなものつくりやがって・・・)
そう心の中でつぶやいてあたりを見回した。
そこには何十万もするような豪華な絨毯やかざりでいっぱいだった。
(たくっこれから恐怖の死刑が始まるってのにこんなピカピカ光るものばかり飾りやがって)
ふざけんな!!
なめやがって!!
「くそ!!この警官たちや見張りがいなければ・・・」
そうつぶやいた瞬間だった。
「何かいったか?」
警官が俺の頭にゆっくり拳銃をつきつけた。
大介はしかたなく・・・
「別に何も・・!?」
いきなりドスッとおもいっきりふところを警棒で殴られた。
「ぐふっ」そういって大介は床に叩き付けられた。
警官は足で頭を踏みつけ「恨むんなら自分を恨め」
そういって警官たちは静かにさっていた。大きな扉を閉め、見張りと俺たちを残して・・・
「く・・・っそ!!」
大介はふところをおさえながらようやくたとうとしたときだった。
「君、大丈夫かい?」
と、大介に小声で話してきて手を貸してくれた。
大介は悪いやつじゃないなと思い「ありがと・・・」といって立ち上がった。
これが『1/100法』の中で、大介の初めての『仲間』だった。
「あいつらに少しでも文句をいったらすぐにやられるから気をつけなきゃいけないよ。」
「ああ・・・。で、名前を教えてくれないか?一応助けてもらったし・・・」
「いいよ。僕の名前は、佐藤 隆。僕はコンピューターをハッキングして捕まったんだ。君は?」
「ああ俺は、尾崎 大介。暴行の疑いで捕まったんだ。」
「なぁ隆。『1/100法』っていったい何をするん・・・」
そのときだった。みんなの目の前に大きなスクリーンが現れた。それと同時に見張りたちも頭をさげた。
画面には年老いた白髪だらけでほぼハゲの人が偉そうにイスに座っていた。
「あのジジィは?」と全く知ってないようすで隆に聞いた。
「ああ、あれは罪をおかした人間を処分する死刑担当で『1/100法』を考えた人といわれてるんだ。」
「いわれてる!?」
「そう、『1/100法』は国家機密でちゃんとしたことがわからなくて情報がないんだ。」
「へぇ・・・なるほどね。」
「そういやなんで国家機密なのになんでそこまで詳しいんだ?」
「大介君。僕が捕まった理由をわすれた?」
「確か・・・ええと・・・ほら、なんていったっけ?ハイキング?
「違うよ。ハッキング!!パソコンを使って人のコンピューターにしのびこむことだよ。」
「ふ〜ん」大介は興味なさそうに返事を返した。
どうりで詳しいわけだ・・・でもなんでハッキングなんかをそんな危ないとこにしたんだ?
捕まってこうなることはわかってたんじゃ・・・
考え事をしてるあいだにあのジジィがしゃべり始めた。
「ええ、みなさんこれから何をするかご存知だと思います。これからみなさんには、究極の死刑方法『獄死刑法』またの名を、『1/100法』をやってもらいます。ルールは簡単です。この100人の中から殺しあって生き残るのです。しかし生き残れるのは100人の中からたったの1人だけ・・・。武器は用意してありますが奪おうが何しようがは自由です。相手を殺して奪うのもありです。人を殺すのなんてあなた達にはこわくもないでしょう?だってもう殺してこの場にたってるひともいるんですから・・・。」白髪のジジィはニヤニヤしながら俺らをスクリーン上から見下している。そんな態度が俺はきにいらなかった。
でも、確かに、ここにいるやつらは全員は罪をおかしてこの場にいる。
なんか複雑だ・・・。
確かにあのジジィのいってることは正しい。でもだからって普通の死刑にせず、ここまでするものだろうか?ゲームみたいなこんなことしかし・・・
大介が考えている間にも話は続いている。
「・・・ということで、殺し合いはA,Bチームにわかれていただきます。」
「なぁ隆?」
「なに大介君?」
「今、何話してたんだ?」
「ああ、人数を半分にしてAチーム、Bチームにわかれるらしい・・・。」
「なんでそんなことを・・・」
「さっき、いっぺんにできないからとかいってたけどたぶんあれはウソだね。」
「ウソ?なんで・・・」
「たぶんあいつらも楽しみたいんじゃないの?」
その言葉に大介は思わずあのジジィらに文句をいいそうになったが隆にそれを止められた。
「やめるんだ大介君!!いまいいがかりをつけたらさっき以上にやられるぞ!!」
「うるせぇ!!あれを聞いててだまってられるか!!」と思ったのは大介だけじゃなかった。
大介らのまわりでこれを聞いてたやつらが今にも殴りかかろうとした目つきでスクリーンをながめていた。しかし、みんなそれを必死のこらえていた。みんなわかってるのだろう。
今、何か手を出せばやつらに止められ殺されるかもしれないのだ。そう生きたいために・・・
大介はみんなの表情を見て、殴りに行こうとしたこの右腕を必死にこらえていた。
そうだ!!何をやっているんだ俺は!!みんな悔しいのにこらえている。そう隆だって・・・
大介は自分を落ち着かせるため何度か深呼吸を繰り返した。
そして、自分を落ち着かせ大介は深く心に誓った!
必ず生き残ってやる!!
大介が誓ったとたんジジィが続きをはじめた。
「ではこれからA、Bチームにわけたいと思います。今からA、Bとかかれた紙を配ります。もうわかってますよね?これからそこにいる警備員にしたがって行動してください。では、さ・よ・な・ら」
最後はムカツク言い方を残してスクリーンは天井へと帰っていった。
そして俺たちにA、Bとかいてある紙がわたされた。
もうすぐはじまるのである。地獄の処刑法・・・『1/100法』が!!