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サイコキラー探偵  作者: 三鷹 キシュン
第2話「プライマリー・アシスト」
30/63

#008 天然

「・・・もしもし。

『古賀さん、非常に言い辛いのですが・・・。

そういう言い方をしたトビの声でわたしの予感は的中してしまったようだ。

確認を得るためにわたしはトビに問い掛けた。


「まさかとは思うが死んでいるのか?

『ええ、ただ亡くなっているのは大嶽じゃないですよ。

それは予想外だった。


「誰か、判別できそうか?

『古賀さん、ボクをそこいらの高校生と一緒にカウントしないで下さいよ。

『これでも一応は『天使』のメンバーですからね。

『人物検索ツール『アルゴ』と犯罪者データベースで検索した結果、

『・・・、エラーです。

「は?


イヤな予感は確かに的中したのだが、

結果はわたしの予想を越えるまったく違う回答だった。





わたしが大嶽の自宅で悩んでいた時、

神崎は取り敢えず、といった気持ちで行動に移っていた。

依頼人が自宅から勤め先までの経路を一先(ひとま)ず、

自らの足で歩いてみることにした。


1高区『青空ガーデン』といえば、近年急成長を続ける居住区画。

地価の高騰により高級マンションを始めとする建築物が数多く立ち並び、

その中で一際目を引くのが『傘華(さんか)

―――キレイな花々に傘を差す、という由来の元に建てられた女性専用マンション。


依頼人の部屋は12階の4号室ということを訊いた神崎は、

取り敢えずスタート地点に立ってみた。

部屋のドアを開けた時の彼女のことを想像しながら、

目の前に広がる景色に視線を合わせる。


まず、見えてくるのは屋外の景色、

―――地上から約40メートルの風景は、

隣町の2高区『緑町タウン』の豊かなみどり生い茂る木々や公園が見えた。


後ろを向いて、ドアの鍵を閉めようとする情景には、

―――黄色のドアに依頼人、河島と書かれた表札。


右を向いて歩き出す。

通勤に間に合うように、エレベーターに・・・。

搭乗したところであることに神崎は気づいた。

落としたら普通は落下音に気付くはずよね、

とあまりにも遅く行き着いたひとつの答えだった。


辿り着いたひとつの答えに、途方に暮れていた神崎に着信音が耳に入った。

誰だろう、と電話して来た相手を確認する。

河島順子、と画面には記されていた。


 「投稿の気持ち」

 仕事の都合上、投稿が遅くなりました。

 次回も読んで戴ければ幸いです。 

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