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サイコキラー探偵  作者: 三鷹 キシュン
第2話「プライマリー・アシスト」
27/63

#005 盗撮

「それ、盗撮のレベルじゃない・・・」

「どうした?

「いま、見れるか」


ちょっとした興味が頭の中で湧いた。

強制的に店番を押し付けて放置した

神崎の仕事ぶりを見るには打ってつけだと、

思ったわたしはトビに録画中のビデオを見せてもらうようにお願いした。


黒い箱が大量に並べられ、連なった青いLEDの中を抜けて

100以上のモニター画面が設置された部屋に招かれたわたしが見たのは

接客に(いそ)しむ神崎の姿だった。





少々、時間を巻き戻して3分ほど前。

探偵事務所 Silver Cross。


神崎忍は、内心かなり焦っていた。

独学で『探偵』という業種について調べてきたつもりでいたが、

まさかいきなり、放置プレイに店番を押し付けられるとは

想定していなかったというよりも彼女の失敗は、

古賀明彦という人物について何も分かっていなかったことにあるのだから。


店番は、今回が初めてじゃない。

大学に進学する高校の在学中から

コンビニエンスストアやファミリーレストランでの

主に接客をするアルバイトをしていた私にとって造作もないけど、

探偵事務所の接客サービスに関しては(はつ)

だからこそ、『探偵業』初となる依頼人を前に困惑していた。


尋ねてきた依頼人は女性。

黒い色系統のスーツにスカート姿から見て、神崎はOLだろうと予測づけた。

女性の名前は、河島(かわしま) 順子(じゅんこ)

依頼内容は、依頼人の自宅から仕事場までの経路に落としたであろう

携帯電話を探してほしいとのことだった。

依頼達成報酬は、現金10万円。


「あの~、」


神崎には報酬額についてあまりよく分かっていなかった。

1台の携帯電話を探すのに『10万円』という金額が

依頼に正当な報酬として受け取っていいものか、

迷っていたが依頼人からの申し出を断る訳にも行かず。

悩んだ挙句、

「分かりました。謹んでお受け致します」


神崎は依頼人から詳しく知るために、携帯電話と経路について訊き始めた。

落とした携帯電話の端末の種類は、

―――リトルビック社。

端末のデザインは、

―――赤もしくはピンク色に近い、スライド式スマートフォン。

依頼人の自宅の住所は、

―――1高区『青空ガーデン』マンション『傘華(さんか)』2号棟。

仕事場は、

―――木嶋サプライズ株式会社までの道順と。

一応、ここ3日間に出向いたお店は、

―――自宅マンション1階のファーストフード店。

―――3高区『銀座ホール』酒場『bar Artemis』。

ひと通り、聞き終えた神崎は

依頼人から仕事先の電話番号を聞きメモをとって

何かありましたらご連絡差し上げます、と言ってキレイにお辞儀した。





といった、接客を終えた神崎が

依頼人を見送った様子がモニターに映し出されていた。


「・・・うん、もう少し足を開いてくれたら・・・イタタタタ」

別のアングルから映し出された

神崎の足、ワンピースのスカート

膝や太ももに視点を向けた天井に仕掛けられたモニターを見ていたトビに

わたしは小さな攻撃を。

右耳を引っ張って、鼻を伸ばすトビをモニター画面から引き離した。


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