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サイコキラー探偵  作者: 三鷹 キシュン
第2話「プライマリー・アシスト」
24/63

#002 懇願

3月10日。

平年通りなら、

まだ風が涼しくも冷たくも感じる程良い最適な環境といえる。

そう、『平年通り』ならの話だが。

早朝の涼しさが嘘のように、締め切った室内のせいかもしれないが

この暑さは3月上旬にしては異常と言えるだろう。

 

普通の一般家庭ならここで扇風機かエアコンを入れるが、

貧乏な探偵事務所にそんな便利なものは存在しないため、

仕方なく窓を開ける。

彼女と最初出会った時と同じく、

『妖しいお店』のバーゲンで買ったお茶缶を2つ、冷蔵庫から取り出す。


コツン、と1つのお茶缶を机の上に置いたわたしは彼女に尋ねた。

「それで、どうしてここで働きたいと?」


異常気象の暑さに負けたのか、彼女は置かれたお茶缶をいただいた。

余程、喉が渇いていたのか勢いよく。

ゴクリゴクリ、と喉をうるおす。


飲み干した彼女が口に出した答えは、

ありきたりなどこかのドラマのような内容だった。

「私は・・・、

「もう厚生労働省の職員ではありません。

「わた・・私、いろいろその・・免許とかありますし。

「ざ・・雑用でも、なんでもします。

「だ・・だから、ここで働かせてください。


「・・・・・・・・・・」

えーと、まず落ち着こうか。

厚生労働省を辞めた?

―――麻薬への情報源が無くなってしまったショック。

いろいろの免許?

―――普通車免許とか薬剤師のことか。

雑用ねぇ~、

―――2階の倉庫部屋の掃除、家事全般。

なんでも・・・なんでもって、

健全な男子ならここでモヤモヤと妄想するところだが。


「いま、なんでもって言ったな。

「それが如何いかがわしい仕事でも、

「自分のプライドを捻じ曲げてでも、

「依頼人に同情の目を向けずに、

「働くということが君に出来るとは思えないが


キツメの表情で断る態度を取ったわたしに彼女は、

ワンピースのスカートの端をギュッと両手で掴み、食って掛かってきた。


「それでも、

「わたしはここで働きたいんです。


わたしには彼女の瞳孔が開いて見えた。

なにかを真剣にしようとする眼差し、

真実を追い求める『欲求』と

吸い込まれるその蒼穹の『瞳』にわたしは負けた。


「わかった。ただし、給料はかなり安い上に

「仕事の依頼がない限りは、仲介業者からの遣いパシリ事。

「つまりは、『危険地帯』への集金代行から

「境界線ギリギリのヤバイ仕事までしなくてはならない。

「厚生労働省のような真っ当な仕事はない。

「それでも働きたいか?


わたしは最終確認のつもりで彼女に答えを求めたが、

どうやら確認するまでもなかったらしい。

迷いもなく彼女は即答した。


「お願いします。古賀さん」



優秀な人材かはともかく。

これで日々の仕事が『ハード』になることだけは確かだと悟ったわたしは、

彼女の個人的な情報収集に必要な技術と素質を見極めるために、

仲介業者のひとり、

この事務所の大家に連絡を取った。


 「投稿の気持ち」

 彼女・・・元依頼人、神崎忍の実力とは如何に!!

 次回も読んで戴ければ幸いです。

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