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サイコキラー探偵  作者: 三鷹 キシュン
第1話「正義を成す悪」
15/63

#013 イカレタ司会者 <後>

『第4問で――す。キミ達の通信端末『スマートフォン』は何処でしょう?

「‼」

『3問目を出題した意味が分かれば、直ぐに答えられるはずだよ。

『シンキングタイムは、30秒。


「3つ目の問題は、

「『アピス』と『メル』キミ等のコードネームの意味は?


ぼく等のコードネームを知っているのは、探偵さんだけの筈・・・。


『24、23・・・。


彼等が知る方法はひとつ。

ぼく等、どちらかのスマホを見たということ。


『18、17・・・。

「あなたが持っているのでは?」


苦笑い。

画面に真っ白な歯が映ると同時に高笑いが聞こえた。

『HAHAHA,HAHAHAHAHA。キミ、最高。超―――ウケル。

『ああ、気持ちいい。持っている訳がないだろう。

『3問目はただのブラフ。ひっかけ問題。

『残念無念、不正解で―――す。ブッブー。

「ひっ・・・卑怯者‼」

『卑怯者で結構、けっこう。コケッコー。

『ここはな、小便くせぇガキが来る処じゃあね~の。

『他人を信じたテメエの経験不足が招いた結果だ。


正論だった。

悪党に言われて気付くなんて・・・ぼくはバカヤロウだ。

大バカヤロウだ。

探偵さんも言っていたじゃないか。

相手のペースに呑まれるな、と。

なのに・・・、


『頭は冷えたか、少年。

『しかしなんだ。不正解には『罰』を。

『踝君―――、入場‼


「やめろ―――――‼」

ふしだらな行為に及ぶと考えた少年・・・ジュンは大声で叫んだ。


『安心し給え、今回は入室のみだ。

『それでは気を取り直して、第5問に参りましょうか。

『サービス問題。彼女・・・連山雅弓は、キミのことが好きだ。

「違う」

『正解、簡単すぎたかな。

『キミの両手首の錠を解いてやるよ。


ガシャン、という機械音と共に手首に巻かれていた鎖が軽くなった。

ジュンは上に持ち上げて、鎖を床に下ろした。


『さて、残すところ僅かになってまいりました。

『第6問。誰を尾行していた?


今までの質問がまるで遊びだったかのように、真に迫る問い掛けだった。

先ほどまで陽気な男の面影は、一瞬にして冷酷な目つきに変わっていた。

ゴクリ、と唾を呑むジュンに続けて質問を次々と繰り出す。


『第7問。誰に頼まれた?

『第8問。誰に雇われた?


同じ質問のように聞こえたジュンは首を傾げる。


『正解。


まだ何も答えていないジュンはこんがらがっていたが、

男の顔を見てどういう意味なのか直感的に理解した。

この男・・・コイツは、ぼくの行動で答えが分かったのではないかと。

一気に寒気と恐怖が身体を突き抜ける。

それと同時にジュンは、

自分たちを襲った犯人が誰なのか・・・分かってしまった。


こういった問い掛けをしてくる人物に会ったことを。

ふざけたトークで笑いを取ったあの頃のことを。

奇怪な挑発、真っ白な歯。

薄気味の悪い笑みを。

ジュンはどうして忘れたのかと思い返し、

目の前のテレビに映っている男の正体に、

恐怖しながら思い起こしてしまった。


『最終問題の時間です。

『わたしは誰でしょう?


 「投稿の気持ち」

 次回から、『尾行&監禁編』と『本編1話』のクライマックスです。

 何部かに分けてアップしていきます。

 読んで戴ければ幸いです。

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