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center story  作者: かつどん
vs 藤原 美夜
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五大老

うわーん、今回三回くらい消えたよー、めんどくせー

米原城を攻略し終えて、須奈 真紅(すな しんく)は古田の本拠地である岐阜県の美濃城に向かった。

岐阜についた須奈はまず美濃城で五大老の会議に出席することになっている。

そして美濃城に着き、会議場に行く途中の曲がり角で、


「きゃあ!」

「おっと、失敬、は!これはもしや都市伝説とまで言われた曲がり角でぶつかるというあれか!」

(何言っとんねん)

(関西弁でのツッコミありがとね、理沙ちゃん)

(………)


ともかく須奈は曲がり角で誰かとぶつかった。相手は反動で尻もちをついた。


「大丈夫?」


と言って須奈が手を差しのばすと、相手は少し戸惑ったようにして、はっ、と何かに気付いたように自分で立ち上がった。

その相手は女の子で、須奈と同じくらいの歳で、見た目はやんわりとしている。

誰かに似ていると須奈が思うと、その女の子は、


「やっぱり、同じ」


と言って廊下を走って行った。


「同じ?同じ…」


須奈が考えていると、


(ねぇあんた、私の身体になることが出来るのよね)


といきなり頭の中に響いた。


(うん、出来るよ)

(じゃあ身体を私に渡すことは?)

(もちろん出来るよ)

(じゃあ早く渡して)

(渡すと思うか?)

(………)

(まぁ安心しろ、いつか開放してやるよ)


須奈が頭の中でもう一人の自分、いや自分の中の他人か、と話していると、会議場に着いた、中に入ると、五大老の全員が既に席に座っていた。


「おっと、遅れてしまいましたか、すいません」

「いえいえ、須奈さん、あの米原城を攻略してすぐに戻って来たのですから、それに時間はまだ大丈夫ですよ」


その声は隣に座っている人物から聞こえて来た。彼は五大老の一人で須奈と同じ時期に五大老に就いた藤崎だ。

五大老は藤崎、藤原、藤田、藤沢、藤本の五つの一族で、全員が不死身系の能力を持っているため、五不死とも呼ばれている。基本相続制だが須奈は藤原に能力をもらって、さらにはその身体に宿しているため、五大老の一人になった。

また、五大老はそれぞれの役割がある、須奈は戦闘担当だ。しかし、危ない時は全員が戦闘に出たりと、あまり関係ない。


「ふん、若造が」


須奈と藤崎の会話を聞いて五大老の一人、藤沢が口を開いた。


「まぁまぁ、須奈も米原城を攻略したばかりだ、休養を与えるべきではないか」

「そうだ、初陣であんなに戦功をあげたのだ、ここは褒めるべきではないか」

「ふん、甘いな、藤崎を含めて、新人にもそれなりの覚悟と度胸が必要だ、米原城を攻略出きなければ五大老失格だ」

「はぁ…」


適当に相づちをうっておく。

須奈と藤崎以外の五大老は見た目はかなり歳をとってる。


「それより、今回の本題を議論しようではないか」


藤田が見兼ねたように話題を変更した。


「本題?」

「ああ、須奈には言ってなかったな、今回集まったのは他でもない、これからの高山攻略についてだ」

「高山攻略…」

「米原城を手に入れたからな、そこを拠点としてどう攻め込むか、どう守るか、この二つを議論したいと思う」


あの米原城をどうやって守るか、高山をどう攻略するか、須奈にとってはあまり好きでない話だ。米原城攻略の時も敵の軍を自分の軍で引きつけてその間に敵の大将を討ち取りに行くというその場で思いついたことだ。

適当に相づちをうつ。


「そうです………かはっ!」


その時須奈の身体に異常がおこった。


「須奈さん!どうしたんですか?須奈さん!」


藤崎が話かけるが、須奈は答えることが出来なかった。


「ふぐっ、ゔ…ぐはっ、かはっ!」


何だ?何かの一部がいうことを聞かないというか、離れようとしているというか、何か、嫌な感じだ。須奈の意識の中では、


(ちょ、何よこれ…)


と言っていた。どうやら彼女は関係ないらしい。

しばらくして、痛みは収まってきた。


「何だったんだ今のは…」

「侵食だな」

「侵食?」

「ああ、侵食ってのは自分の能力を同じ属性の能力を持つ相手の身体に侵入させることだ」

「身体に侵入ってそんこと出来るのか?」

「侵食されるのは自分の身体を能力にすることが出来る奴だけだけどな」

「自分の身体を?」

「ああ、粉師のお前なら身体を粉に出来るだろ?犯人は藤原一族の誰かだろうな」

「そうなのか?」


試しに自分の身体を粉にしてみる…出来た。


「うお!出来た!」

「知らなかったの⁉」

「ふむ、今までは無意識に粉になっていたのだな」


粉になれた驚きはおいといて、一つ疑問になることがあった。


「それより、何故俺が狙われるんだ?」

「そりゃ、お前の今いる五大老の座には藤原一族の誰かが就くはずだったのに他所者のお前が就いたからな」

「あっなるほど」

「それより、侵食を受けた心当たりはないのか?」

「心当たり?」

「例えば、誰かにぶつかったとか」

「はは、そんなこと……………あったわ」


心当たりかなりありました。ついさっきそこの廊下で…


「どんな奴だ?」

「何か…やんわりしたような奴だったな」

「……………」

「あいつか…」

「あいつだな」

「今のでわかるの?」

「ああ、前五大老の藤原の一人娘、藤原美夜だな」

「藤原…美夜…ぐふっ!」


と、そこで第二波がやってきた。


「ゔ…ふぐっ、かはっ!」


だが今回はすぐに収まった。


「はぁ、はぁ、これでは会議にならないな、ここは俺なしで議論してもらえないだろうか」

「そうだな、ここは帰ってもらったほうがいい」

「ではそうしていただきます」


須奈は魔方陣みたいなものを床に出してその中に入っていった。


「しかし、藤原美夜がそんなことするなんてな」

「どうする?藤沢」

「どうもしない、もしもこれで須奈が死ねば五大老には藤原美夜が就くだけだ」


そのような会話があったことを須奈は知らない。


さっさと三人目まで終わらせてー

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