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center story  作者: かつどん
vs 浅井 宇閣
6/116

初陣

どもかつどんです。

前書き特にいうことありません。

………あ、浅井 宇閣編終わりです。

須奈 真紅(すな しんく)にとってこの米原城奪還作戦が初陣となるのだが、彼は戦い慣れているようだった。これは彼に藤原が憑いていることが大きい。藤原の意識がほんの少しだけ存在するため、須奈は藤原の感覚で動くことが出来る。しかし、もう一つ大きな要因があった。それは須奈の性格だ。彼の無意味な性格に経験なんて関係ない。


「はぁ、まったくもって無意味だ」

「はぁ、はぁ、はぁ…」


米原城の一室で、戦の状況を見渡せる部屋で、たった一人の剣士が血を流しながらも立っていた。たった一つの扉には須奈が立っていて、ため息をついている。部屋の中にいるのは浅井 宇閣(あざい うかく)だけだ。他にも先ほどまで動いていた宇閣の配下達の死体があるが…。また、須奈の足下にも須奈の死体が何十体とあった。


「いゃあ、まぁこうなるとは思ったよ、俺が分身を造るために必要な時間は一秒かからないからね、こちらが一人ずつ戦っていたらその間に分身なんて、何十体、何百体と造れるからね」

「くっ、これまでか…」

「俺としては諦めて欲しくはないけど、どうする?切腹する?」

「いや、そんなことはしない、俺の部下達は俺をここから逃がすために死んだんだ、最後まで諦めねぇよ」

「まったくもって無意味だ」

「なぁ一つ聞きたいことがある」

「なんだ?できるだけ答えるぜ?」

「どうやってこの米原城に入った、米原城は一つしか門はないはずだ」

「ああ、それは入れてもらった」

「入れてもらった?」

「うん、高山軍を偵察しに来ましたって言ったら入れてくれたよ、縄で縛られたけどね」

「偵察…そうか、偵察隊か…」

「んで、その後は縄を粉にして何人か殺して直接ここに来た」

「直接か、なら娘達のところには行ってないのか?」

「うん、そうだね、直接ここに来たからね」

「そうか…なぁあんた、一つお願い事を聞いてはくれないかな」

「面白いね、敵の俺にお願い事なんて、だがOK聞いてやるよ」

「そうか、では娘達のことをよろしく頼めないか」

「娘達?」

「ああ、あの子達には特に何もしてやれなかったからな、最後の最後くらい親としての仕事をしてやりたくてな」

「面白い、いいだろう、聞いてやるよ」

「もちろん、俺が死んだ場合の話だがな」

「ああ分かってる、もちろん殺してやるよ」


浅井宇閣は斬りかかり、須奈は斬られに行く、須奈は腹の半分くらいまで斬られると、宇閣の腕を掴み、動きを止めると、後ろから別の須奈の分身が粉で刃物を形成し、宇閣に斬りかかる。動けない宇閣は反抗することも出来ずに首を斬られて死んだ。


「浅井宇閣…殺したくはなかったなー、おっと、約束を果たさなくちゃ」


そう言って須奈は次の部屋に向かって行った。


浅井 宇閣、須奈 真紅を語るには外せない十二人の対戦相手の初めの一人で、十二人の中で唯一須奈が殺した相手であった。


米原城の別の一室で、


「あ、どもっす、須奈 真紅です」

「誰!」

「いや、須奈 真紅だって…」

「………」


その部屋には女の子が一人いた。その娘は須奈を見て震えている。


「ってか一人なのか?娘は二人いるって聞いたけどな、それに母親も」

「………」

「あ、怖がらなくてもいいよ、俺は君のお父さんから君を頼まれていてね」


須奈が無茶ぶりを言っていると、外から大歓声が聞こえてきた。その声は高山軍から聞こえてきた。


「おっと、もうこんな時間か、俺の軍が引き上げたんだね、まぁ逃げの陣形だからすぐに逃げられただろうね、んで、勝どきの歓声かな?じゃあ早くやらないと高山軍が戻って来ちゃうな」

「何を…」

「粉師最終奥義 『纏』」


そのかけ声と共に須奈の身体が粉になっていった。そして浅井の娘にまとわりついていった。これは前五大老の藤原が須奈に使った技で相手を自分の中に取り込み、その相手の能力を使うことが出来るようになり、さらには取り込んだ相手の姿になることが出来る。こうして藤原は自分の後継者を作り上げた。しかし、須奈の場合は目の前にいる女の子を守るために使った。


「よし、取り込み完了と、ん?」

(え?何これ?身体が自由に動かないような、動かそうとしてないような、何これ?何これ?変な感じだ!うぎゃーーー)


ちなみに取り込んだ相手とは思考を共有します。


(五月蝿いなぁ)


そのため、粉師はこの技を滅多に使わない、須奈もこれ以降使うことはない。

もう一つ、この技を使うと身体の所有権は粉師側にある。しかし所有者が許すと所有権が入れ替わる。元に戻る場合はその時の所有者が許すとまた入れ替わる。取り込んだ相手の姿になる時も同じ感じだ。


「ってかお前14歳なのか⁉俺と同じじゃねえか」

(そっちこそお父様を殺したの⁉)

(まぁな、んでそのお父様にあんたを頼まれた訳だが、かっこよかったぜお前のお父様はよ)

(お父様………)

(それよりお前のお姉ちゃんとお母さんはどうしたよ、お前一人だったから纏使っちまったけどよ)

(分からないわ)

(そうらしいな、あっそうだ、自己紹介しとくぜ、須奈 真紅だ、後はわかるよな、浅井 理沙(あざい りさ))


この時、彼らは知らなかったが理沙の姉と母親はこの米原城の危機を感じて米原城を脱出していた。浅井理沙を残して…


「さてと、俺も戻るか、後は古都野(ことの)坂木(さかき)の出番だ」


須奈が城を脱出した後、高山軍は大混乱に陥る。敵が退却して舞い上がっていたら自分達の大将が死んでいたのだ。

そして、それが古田軍、しいては須奈 真紅の計略だった。

大混乱になった高山軍に、退却していったはずの古田軍が突撃してきたのだ。高山軍は統率がとれなくてすぐに壊滅した。

こうして米原城奪還作戦は見事成功し、古田軍は米原城を手に入れたのだった。


次の話は構成は出来てんだけど、どうやって決着をつけるかが思いつかないです。

もしかしたらafterの方を進めるか、それとも…


追記 centerなかなり進みましたが第3章から主人公が全く戦わなくなってしまいました…そのため現在この話が一番主人公が戦っている話になります。つまり…主人公無双終わり。

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