始動
ども、かつどんです。
after storyと同時進行で書きます。
よろしくお願いします。
コメント募集中です。
「えっ何だよこれ」
ついさっきまで普通にガムを食べて歩いていて、そのガムを捨てようと思ってドブにガムを吐いたら、足を滑らして転げ落ちたわけだが。
まさか、異世界に来てしまうとは。
しかもその場面が、
周りは火の海。目の前で人が一人殺されかけている。殺されかけている方も殺そうとしている方もこちらを見て驚いている。
「えっと…これは…」
そんな感じに混乱していると、
殺されかけている方が気を取り直し、状態を起こして須奈のもとに走って来た。
「ちっ させるか!」
殺そうとしていたほうも気を取り直して、構えていた偃月刀(?)を振り回し、走り出した方をちょうど腹の所で真っ二つに切った。
「ほあっ!」
人が目の前で真っ二つに切られ、須奈の顔に血がかかった。須奈は変な声を出して驚いていた。
だが、
「こっちだ!」
「ほ?ほひぇ!?」
須奈はいきなり後ろから襟を掴まれて引っ張られた。見ると、なんと今目の前で真っ二つに切られたはずの男だった。須奈はまた変な声をあげたが、すぐに立ち上がり火の海の中を走り出た。
「ちっ くそっ」
後ろからそんな声が聞こえたが、振り向かずに走る。
そして物陰に入り、真っ二つに切られたはずの男、白髪の男はこう言ってきた。
「すまない、俺はもう長くない、今からお前に最悪な運命に与えてしまうが、許してくれ」
須奈にとっては全く意味不明の台詞だったが、これを聞いて須奈は…笑った。
「へぇー 最悪な運命ね、一体どんな物か見てみたいね」
須奈の笑顔を見て白髪の男は少し戸惑ったが、すぐに安堵のため息をはいた。
「はぁー じゃ 交渉成立ということで」
そう言ったとたん、白髪の男の身体が光ったというより、粉になっていった。
そしてその身体が全て粉になり、跡形もなくなった所で、なんとその粉がまるで意識を持ったように須奈の身体にまとわりついてきた。そしてそのまま全身を覆った。
「おい、まさか、お前…」
粉が須奈の身体を覆った直後に右から声があった。
それは先ほど白髪の男を真っ二つに切った青髪の男だった。
「くそっ」
青髪の男は持っている偃月刀を振り上げ須奈を切ろうとした。
「ええっ!ちょ、MATTE!」
須奈は驚いたが、そこで、
(ゲートをひらけ!)
という声が頭の中に響いた。しかもその声は先ほど粉になったはずの白髪の男の声だった。
ゲートとは何かが須奈には全く分からなかったが、頭の中にイメージが湧いてきた。そのイメージに従い、須奈は左手をまるで何かを投げるように前に出した。すると、なんと平面の魔方陣みたいな物が手の前に浮かんでいた。
偃月刀を振り上げていた青髪の男もその魔方陣みたいな物に気を取られていた。
須奈はその隙に頭のイメージに従って魔方陣みたいな物に突入し、須奈は元の世界に帰っていった。
もちろんのことだが、須奈が別世界に行く時に、ドブにガムを捨てようとしたら足を滑らせたのだが、その時に須奈自身が無意識にゲートと呼ばれる物を開いていたことは言うまでもない。
ちなみにcenter storyはafter storyの始まる6年前からのスタートで、after storyの始まる2週間前で終わります。