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第二話:夢の境界線
僕は、あろうことか授業中に眠りにおちてしまった。それも数学の授業で、だ。
しかも廊下には あの教師がいるのに、だ。
しかし、どう頑張っても覚醒する気配がない。
そこで、周りに注意してみると数学の授業が
聞こえてくるではないか!
「だから、この式の値はー•••」
紛れもなく、あの非常勤講師の声だ。
つまり、現在の僕の状況を説明すると
“寝ながら授業を受けている”
と、こうなるわけだ。
なんということだろう、便利な方法じゃないか!
しかし、その状態は10分も続かなかった。
次第に頭がモヤモヤしてきたのだ。
そして薄っすらと教師の声が聞こえなくなってきた•••。
それからのことは、よく覚えていないが
とにかく僕は異世界に来たようだった•••••••••