光と影のヒツジ ・ 1
その世界には一匹の羊しかいませんでした。
周りには緑が茂る森があったが羊は一匹しかいませんでした。
羊はただ一匹でそこにいることしかできません。
でも、そんな羊にも空に太陽が上っている時だけ、羊としょべってくれる奴がいました。
それは羊の影でした。
影は羊をいつも励まします。
「きっと大丈夫、いつか仲間が現れるはずだからそれまで一緒に待とう。」
影は羊にいつか仲間が現れることを信じていました。
そして、羊に幸せになってほしいと願っていました。
でも、羊は今のままでもいいと思っていました。
(私には影がいてくれる、だったら影さえずっといてくれたら・・・。)
そして、ある日の夜こと・・・。
影がいない時、羊は欲張りな願いを神に願いました。
「神様、どうかこの願いをお聞きください。」
羊はそう言い願いを言いました。
「私には唯一無二の友がいます。でも、友は空に太陽が上っている時だけしか現れてくれません。だからできることなら、私は友とずっと一緒にいたいのです。」
そう願っても神が現れることはありませんでした。
羊は少ししょんぼりしながら、その日はあきらめました。
それからというもの、羊は影がいない夜になると、決まって願いを言うようになりました。
来る日の来る日もただ羊は夜になると願い続けました。
そして、願いを言い続けて100日目の夜のこと。
羊がいつものように願いを言おうとした時・・・。
突然夜空から星が羊に向かって降ってくるのでした!!