表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

“俺の彼女は警察官の格好をしていた俺の事が好きだったらしい!”

作者: 七瀬







俺と彼女との出会いは? 友達が開いた飲み会だった。

しかも? 彼女は警察官の制服が好きなのか、、、?

俺の職業が警官だと知ると、俺に猛アピールをしてきた。

勿論! 俺は“警察官”じゃない!

なんなら? 今は無職でアルバイトすらしていない。

ただ俺は女運がいいのか? 俺を養ってくれる女に不自由しなかった。

だから俺を養ってくれている彼女にお小遣いを貰いこの飲み会に参加する!





【じゃあー今から飲み会をはじめますー! 最初に一人一人自己紹介

してもらおうかな! 最初は男性陣から、】


『初めまして、僕は河上領です、22歳、ゲーム会社の営業をしています

好きな食べ物は和食、料理上手な女性が好きです、よろしくお願いします。』





・・・まさか? 自己紹介とかするの?

俺は無職で女性に養ってもらっている“ヒモ男。”

そんなの自己紹介で言えないし、まあ適当に喋るか?


そう考えた時に、俺の第一印象で良かった女の子が警察官の制服を

着ている男性が好きで、今日の飲み会でそんな男性ひとが居たら? 

付き合いたいと言ってる声を俺は耳にする。

俺はその言葉を信じてこう自己紹介したんだ。



『初めまして、俺の名前は森田久 33歳 仕事は警察官です。

子供の頃からの憧れの職業につけて俺は幸せなんですが、実際に仕事に

すると? 物凄く大変な仕事で苦労も多いですが、皆が安全な社会で暮らせ

るよう俺も警察官として頑張っていきたいと思っています、今日はよろしく

お願いします。』 





・・・俺の自己紹介を聞いて、俺の第一印象の女の子は俺の隣に座った。

完全に俺にロックオンしたのだろう。

他の男性を彼女は見ていない! いや、見えていないのか?

彼女に近寄って来る男どもがたくさんいたのに、彼女は俺だけを見ていた!

“やっぱり警察官”という響きに釣られて俺を選んだのだろう。






『森田さんって警察官なんですよね?』

『・・・あぁ、はい。』

『どこの部署ですか?』

『俺は交番勤務で、何時転勤になるか分からないですよ。』

『今は何処の交番で働いてるんですか?』

『○○の交番で勤務してます。』

『今度! 制服着て見せてくださいよ。』

『別にいいですよ。なんなら? LINE交換して写真でも送ろうか?』

『いいでんすか?』

『勿論! じゃあ、LINE交換しょう。』

『はい!』





・・・彼女は簡単に俺とLINE交換をした。

出会ってたった10分! 俺の第一印象の女の子と最速で仲良くなった。

無職の人間が、警察官であるはずがない!

でも? 一応、彼女に警察官の服を着て写真を送る為に俺はネットで

警察官の服を買う。

ネットが凄いのは? 注文して次の日には届いた。

俺はその服を着て彼女にLINEで動画を送る。




『わーあ! 凄く似合うね! やっぱり本物の警察官ってカッコいい!』

『ホント!? それなら良かった。』

『今度、私とデートしてくれますか?』

『勿論! 喜んでデートしょう!』

『嬉しい!』






初めましてと出会い、二人でデートした日に俺と彼女は付き合う事になった。

“彼女は警察官の俺が好きなのだ! 警察官の俺と付き合った!”

俺は実際は、他の女性のヒモ男で無職、いつも街をフラフラして

時間をつぶしながら彼女の帰りを待つ男。

“そんな俺に新しい彼女ができる!”





・・・でも付き合って、たった1週間で俺が本物の警察官じゃない

事が彼女にバレて俺はフラれる。



『サイテー! 本当の警察官だと思ってたのに、、、。』

『“警察官の服を着た無職の男だよ。”』

『なんで私、こんな男と付き合ってたんだろう?』

『なんなら? 俺は別の女性のヒモ男だ。』

『“男として一番、最低な男とよりによって付き合うなんて!”』

『最高だろう!』

『黙れ!』

『おっ!? 怖ッ! それが本性か。』

『お前が言うな! 無職でヒモ男のくせに、、、!』

『まあ、仕方ないよ。俺、ヒモだし!』

『じゃあ、さようならもう会う事もないと思うけど......。』

『そうだな、もう騙されるなよ!』

『うるさい! もう帰るわ!』

『・・・あぁ!』







なんだか、あっけないな!

たった1週間だけの彼女と今日、別れる事になった。

まあ、“偽の警察官と1週間だけでも付き合えた彼女は幸せだっただろう。”




今は俺を養ってくれている彼女に尽くすつもりだ!

やっぱり俺はヒモのままでいい! それを理解して付き合えってくれる

彼女が一番楽だと気づいた。




『ただいま~』

『おかえり~今日の晩ご飯は、カレーだよ。』

『いつもありがとう。』

『うん、早く手を洗ってきて! 一緒に食べよう!』

『うん。』


最後まで読んでいただいてありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ