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カラーイメージシリーズ

グレー 道路

作者: リィズ・ブランディシュカ



 アスファルトに寝転がって空を眺める私。


 ふふふ、はたから見たらとっても変人ね。


 ここが、裏路地の道路じゃなかったら、きっと注目のまとになっていてわ。


 もちろん良いか悪いかでいったら、悪い方の。


 はぁ。人生って、ほんとままならない。


 まさか、一日でこんなに不幸な事が舞い込んでくるなんて事ある?






 朝起きて学校に遅刻したでしょ?


 バスに乗る時に、財布を忘れて家に戻ったでしょ。


 もうちょっとで学校につくって時に、カラスにふんを落とされたでしょ?


 学校についたらついたで、苦手な授業ばっかりでしょ?


 体育の時間にとんできたバスケットボールで頭を打って、保健室に運ばれたでしょ?


 あたりどころは良かったけど、盛大に出血して頭部が血まみれになったでしょ?


 最後の授業でテスト返しがされて、それが赤点だったでしょ?


 帰りの前にやる教室の掃除では、皆に全部押し付けられるでしょ?


 掃除してたら、先生がやってきて用事をおしつけられるでしょ?






 もう踏んだり蹴ったりで嫌になっちゃう。


 どうにでもなれって感じで、道路に寝転んでるのが今。


 こうしてると色んな事があほらしくなってくるわね。


 このまま、地面と一体化して消えちゃわないかしら。


 なんて自分でも馬鹿な事考えてるなって思うわ。


 そろそろ三つ目の飛行機が空を横切る頃だから、立ち上がらないと。


 これ以上寝転がってると、体が痛くなるわ。


 はぁ。


 体中あちこち、変なごみがついちゃってるわね。


 帰ったら、迷わず洗濯機の中へ直行ね。


 こうやってリフレッシュして、心機一転。


 そこから流れが変わって、良い事がまいこむ。


 っていうのが物語ではよくあるパターンだけど。


 にゃーん。


 てくてくてく。


 いま、目の前を黒猫が横切っていったわ。


 そう、これは物語ではない。


 ままならないのが現実なのよね。



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