candy-panic☆spicy-picnic2
「火、氷嵐、倍激!筋肉少女!筋肉少女!筋肉少女!」
「ぐみぐみ~♪」
護謨玉埃黴に近い高弾力のカラフルな魔法生物。仮に茱萸魔法生物、略してぐみ、と名付けよう。
第4試合はこのぐみを使った魔法実験を元にした遊戯での対決となった。最近図書室に出入りする少年少女が急増したと思ったら、この最新の遊戯が大ブームになっているらしい。初めて見るが確かに善く出来た面白い遊びだ。
今は図書室のおねーさんが、ぐみの連鎖反応を利用して滴り落ちるものの魔王キャンディパニック☆雨霰、ふむ、肉汁ぷにぷにで善いか、肉汁☆ぷにぷに側の装置のぐみ製造スピードを加速、粗製乱造による無能力状態の欠陥ぐみを大量作成し、魔術的に仕切られた、肉汁☆ぷにぷに側のぐみ収納空間を機能不全にして勝利する寸前といったところだ。
白熱したバトルと派手な魔力の奔流に会場は大いに沸き立った。これはもう立派な決闘だな。現代のグラディエーターはみんなこういう遊戯による試合が主流になるかもしれん。そんな熱を感じるぜ。
製造装置によって瞬時に簡単に製造できるこの魔法生物は、魔力を貯めこむ機能のみを持ち直接の労働や戦闘には使えない。
単一では小さな力しかないが、同色のぐみ同士を一定数、限定された空間に揃えることで機能が強化、大気中の魔力を急速に吸収、許容量を超えて破裂する性質がある。
その際に放出される魔力をぐみ製造装置が吸収して、それらぐみ達を生み出した時よりも多くの魔力を回収する、画期的な魔力収集システムとして注目されている。
今回はその収集した魔力をぐみ製造に回して新たなぐみを延々生み出し、パズル的な遊戯として披露しているのだ。新技術の御披露目と子どもたちの知育、少年少女の娯楽にと一石三鳥の素晴らしい遊びである。
「どうしたねカンシャカンゲキ☆雨霰!説明書をよまなかったかな?そんな風にバラバラに積み上げてはぐみが消滅せず詰まってしまうぞ?詰みか?詰みなのかな?」
「キャンディパニック!キャンディパニック☆雨霰!そうね、詰みよ」
煽りまくるおねーさんズ最狂、図書室のおねーさん。
「あなたがね」
「ぐみぐみ~♪」
「な、なにぃ?なんだこれは、一見、無秩序に組上がっていたぐみ達が次々連鎖反応を!う、美しい。美しいパズルだ!初見プレイヤーをハメ殺してやろうと思っていたのに、これが、これがおちものの魔王の実力なのかー!?」
「同じようなものを善くやっていたからね。てか、ほとんどパク、リスペクトしすぎじゃない?まあ、善いわ」
「まだ、まだだぁ!」
「いっけー!モー!ガオー!パオー!ナスー!」
いや、掛け声可愛いかよ。
「うっさい!システム組んだ奴に言いなさい!ナスー!リスー!テトー!」
バタン。
「きゅ~」
む。増殖するぐみに溺れて図書室おねが参ってしまった。かわいい。ムムムッ。どこに行ったんだ癖歪み忍者よ。私のゴミ箱よ。
「4試合目ぇ、悪魔チームの勝利だあぁぁぁぁ!勝ち数で並びましたぁぁぁ!」
「これワ予想しなかった展開ですね。悪魔チーム、食らいついてきましたガウ、神様チームはこのまま勝ち逃げできるでしょうか?一旦、お昼休憩を挟みまして、午後から第5試合を始めます。お楽しみに。さて」
2人は何だか実況上手くなってない?まあ、いい。どこがで俺もご飯にせねば。お腹とアレがくっついちまうぜ。ナニがとは言わんが。