アチアチの小便
ゴムゴムのピストルみたいだ!
そう思って急いでスマホにメモしたが、「しょうべん」と打ち終えて変換する段階で己の正気を疑ったのは平成31年1月4日の夜のことだ。
メディアがやたらと平成最後をうたうなか、ぼくは風邪を引いていた。
うつしたのは甥だ。
二歳を前にして肥満児の傾向を見せはじめた彼にうつされたのだ。
正月休みで実家に帰省したぼくを出迎えたのは、鼻水を垂らしながらゲホゲホと咳をしている甥であった。明らかに風邪の症状を呈している甥だが、病にうな垂れる様子もなく家のそこら中でミニカーを走行させていた。
ぼくはさっそく風邪をもらい受けた。しかし、叔父の威厳を保つためにも、さも風邪など引いていない素ぶりをしながらスマホにメモした「アチアチの小便」を消そうとした。
が、ふと気になったので、爆走する甥の襟を掴んで引き止めている姉に聞いた。
「男子、熱の際、排尿アチアチなるが、女子いかに?」
子どもの頃からぼくのふざけた質問や言葉づかいに慣れている姉は取り立てて不審がることもなく、捕まえた甥の手からミニカーを奪い取り、ぐぎゅぐぱぁとディアルガのような鳴き声を上げる甥をいなしながらこう言った。
「そりゃあもう、女子もアチアチよ!」
それが冗談なのか真実なのか突き詰める気はさらさらないが、とりあえず男は風邪などで熱を出している際、アチアチの小便を繰り出すことができるのだっ!
と、ここまでスマホに記して力尽きる。
ああ、ルフィたすけて




