七試艦上戦闘機、計画案
どうもカトユーです。
毎日投稿しないとランキング順位落ちるんだな…
今回はウィキペディア頼みの話です。何か間違ってたら遠慮なく指摘してください。
憂国会を結成したとはいえ、自分を含まなければ部長一人と大佐一人という何とも頼りない派閥であり、特に活動もなかった。
今日も今日とて、海軍航空本部へと向かう。到着すると挨拶、伝達事項を聞き散らばっていく。しかし、今日もすることがないので、ぼーっとしていると、
「豊島君、今日も少し話をしよう。あと、白石大佐も来るように」
「わかりました」
「了解しました」
自分と一緒に呼ばれた白石大佐は、あわてて机の上に散らばっていた書類を整理してからやって来た。
山本さんに連れられ、空き部屋にきた。
「ここなら、座って話せるな」
そう言って、埃を被った椅子を引っ張り出して四脚出した。椅子に座ると、山本さんは一枚の紙を出して余った椅子の上に置いた。
「今日呼び出したのはね、今度の七試艦上戦闘機の条件を考えようと思ったんだ。そこで君達の率直な意見を聞きたい」
七試艦上戦闘機。史実では三菱航空機と中島飛行機が競争試作し、どちらも不採用となった艦上戦闘機だ。ちょうど、航空機が複葉機から単葉機へと変わる時代で、どちらも先進的な設計をした。少し脱線すると、映画「風立ちぬ」で三菱航空機の試作機の試験飛行の様子が描かれている。
「私としては、これからの時代を見据えて単座単葉機を条件にしたいのだが、如何かな?」
時代的にはまだまだ複葉機でもいいと思うんだけどな~
「私も部長と同じです。あとは······、戦闘機なのである程度の速度も欲しいですね」
「ある程度とはどのくらいだ?」
「時速三百キロメートルは超えたいですね」
「そうか」
山本さんはふむ、といった感じで白石大佐の意見に概ね賛成のようだ。
次は自分か。
「まず、他国との比較ですが、米海軍が開発中のFF、フィフィという艦上戦闘機があります。これは、複座複葉機で今年中に初飛行します。最高速度は時速約三三〇キロメートルです。また、似たような機体としてイギリスのホーカーニムロッドがあげられます。こちらは来年に初飛行する艦上戦闘機です。最高速度は時速約三一〇キロメートルです。どちらも武装は七耗七ミリクラスの機銃二挺です」
「ほう、それなら我々の計画はかなりいい分類に入るのではないか?」
「いいえ、必ずしもそうとは言い切れません。何故なら、仮に今試作発注しても一号機が出来上がるのが史実通りで一年かかります。一年もあれば各国も新たな技術、機体を開発するでしょう」
「そうか、なら少し条件をきつくしてみる方がいいのか?」
「それも選択肢の一つですが、条件ギリギリの機体だと設計に余裕がなくなり、将来的な改良の余地がなくなってしまいます。現にこの前話した零戦は洗練された設計のせいで、大幅な改造は出来ませんでした。なので、あまりにきつい条件でもダメかと思います」
「うーん、困ったな」
「では、何か一つを重点として設計してもらうのはどうですか?」
そう言ったのは白石大佐だ。
「なら、艦戦に最も必要なことは何だ?」
「えっと、速度、ですかね」
「私としては長い航続距離があった方がいいと思うのだが······」
「でも、運動性が良くないと肝心な格闘戦が出来ませんよ」
「「「うーん······」」」
困ったな。みんな意見が違うし、運用の仕方の想定も違うのだろう。
「この件は一旦、保留にしておこう」
山本さんがそう言ったので、艦戦に関する意見交換会?は平行線のまま終了した。
部屋に戻り、紙を一枚を前にしてうんうん唸っていた。と言うのも、戦闘機のイラストは書いても細かい知識何てほとんど無いのだ。そもそも、飛行機が何故飛ぶのかすら説明出来るか不安なぐらいだ。······塗装ならいくらでもわかるのだが。
そんな中、技術部の人からいい話を聞けた。
「何でも最近、三菱に面白い設計者がいるらしいぞ。名前はなんだったっけ······。そうそう、堀越二郎だったかな······」
ああ、そう言えば三菱七試単戦の設計主務者になったんだっけ。会いに行ってみようかな。
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