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〇〇会結成

どうもカトユーです。連日、歴史文芸部門で二十位あたりをうろちょろして喜んでます。あと、五千PV超えました!読んで下さった皆さん、ありがとうございます!


そんなことはさておき、下調べ大変ですね。小説書くのと同じ、いや、それよりも多くの時間を使ってウィキペディアとか見て勉強しています。いや~、思ったより難しいですね。


そんな風に苦心して書いた、第七話です。

その翌日も海軍航空本部へと向かう。道中での会話は一切なく、山本さんは外の景色をただぼんやりと眺めていた。

技術部に入り、挨拶をして各員が持ち場へと散っていく。特に指示された訳でもないので、部屋の中で突っ立ていると、山本さんに


「少し話をしないか?」


と言われ、外へと出た。まだ、真冬なので部屋と比べると外はだいぶ寒い。

建物の陰で向かい合うように立つと、山本さんは寒いな、と言いながら座り目で君も座るといいよと合図してきた。胡座をかいて座ると山本さんは話を切り出してきた。


「これからどうするかについて君と話したくてね」


そう言って、空を見上げた。目に映るのは青空、ではなくどんよりとした曇り空だ。


「今の日本みたいだね」


山本さんはそう言ってきた。自分は何と返せばいいか分からず、山本さんの次の言葉を待った。


「君の話した通り、お偉いさんからは陸軍のあまりいい話を聞かなかったよ」


話を聞くと、昨日自分が白石大佐と話しているときに野暮用で海軍省の方へ行っていたそうだ。そこで、諜報だか風の便りなのか陸軍内の様子を聞いてきたらしい。


「恐慌のせいで国内の経済が悪くなり、陸軍さんの一夕会とかいう連中が満蒙(まんもう)問題の解決を目指しているそうだね」


山本さんはふう、と長く息を吐くと、


「満州事変とやらもう、防ぐことは出来ないね。だから、その後どうするかを考えようと思ったんだよ」


そう言ってきた。確かに、今の階級では陸軍はもとより海軍の上層部に対しても何も言うことは出来ない。それに、未だに存在は隠されたままだ。

史実通りなら三月には「昭和六年度情勢判断」(満蒙問題の根本的解決の必要を主張するもの)が作成され、六月には五課長会議が発足し、満蒙で武力行使をおこなう旨の「満洲問題解決方針の大綱」を決定するはずだ。ということは遅くとも六月までに、それ相応の力を持たないと陸軍に対抗出来ない。

黙りこんでしまった自分を見て、山本さんはあることを提案してきた。


「そこでだ、我々も海軍の中で私達と同じ考え方を持つ人間を集めようと思う。その名は国(の未来)を憂う、❰憂国会(ゆうこくかい)❱。いかがかな?」


「新しい派閥を創る、そういうことですか?」


「そうだ。私は艦隊派とみられているようだが、彼らにそこまで賛同したい訳でも無いんだよ。それに、私と軍令部には航空機に対する理解がだいぶ違うように思える。だから、航空主兵を推し進めるためにも新しい派閥を創った方がいいと思ったんだよ」


「そういうことですか。なら、私も加わりましょう」


「そう言うと思ったよ」


そして、二人の間に穏やかな空気が流れる。山本さんは、首尾よくいったとニコニコしていた。

その時、遠目で白石大佐が歩いているのが見えた。どうやら、海軍省の方から書類をもらってきたらしい。両手で分厚い封筒を抱えている。


「そう言えば、白石大佐も航空機に対して熱意を持ってましたね」


それは、昨日話した時のこと。マレー沖海戦の話をすると、「ほらやっぱり。航空機で船を沈めることは出来るんだ」という顔をしていたのだ。おそらく、彼もこれからは航空機の時代だと思っているのだろう。


「そのようだね。彼も誘ってみるか」


山本さんはそう言って、白石大佐のもとへ向かった。一言話し掛けると、白石大佐は慌てた様子で技術部の部屋へと引っ込んでいった。しばらくすると、肩で息をする白石大佐が目の前にいた。

山本さんが「憂国会」について話すと、白石大佐はウンウンと頷いて、


「勿論、私も参加させて下さい。鉄砲屋達にぎゃふんと言わせてやりますよ」


と言って、白石大佐の参加も決まった。


一九三一年(昭和六年)一月五日、「憂国会」結成。ここから日本の歴史は変わっていく······

書ききったぞ…


ここ間違ってる、もっとこうしたらどう?とか、この兵器登場させてとかあったらぜひ感想にて教えて下さい。m(_ _)m

あと、評価、ブクマもよろしくお願いいたします。目指せ日間ランキングトップテン!

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