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超ハーレムルート

木陰にてメツェンさんの膝枕責めに遭い、

心地良過ぎて危うく駄目になってしまいそうだった俺を、離れに居るゾデが呼び寄せた。


「メツェンさん、ゾデさんが呼んでるので……」


「あら、残念ね。

もっとこうしていたかったのに」


メツェンさんは言葉通りに残念そうな沈んだ顔を作り、俺の頭から手をどかした。

俺はガバッと起き上がり、ゾデさんの方へ小走りする。


いくら救世主的存在だからと言っても、

メツェンさんは出会ったばかりの俺にサービスし過ぎだろう。

俺のこの格好が、よっぽど気に入ったのだろうか。

それなら嬉しいんだが、もし別の腹黒い理由だったら笑えないな。


「ゾデさん、何か?」


ゾデさん以外にも女王や町人達が数人集まり、何やら輪を作っている。

家の修復は本当に早いの一言で、

中には既にほぼ完全な外観を取り戻しているものまで散見された。


「いや、重要な事を改めて確認しておこうと思ってな。

シツ、お前は結局男なのか?」


俺の性別がそんなに重要なのか。

まあ、変に偽るつもりも無いけど。

俺は縦に首を振った。

首を振った振動の名残りで、頭上の天使の輪っかが揺れている。



「そうか。

ありがとう」


「はい?」


異世界だなあとは思っていたが、まさか性別を答えただけで感謝されるとは。

感謝ってのは考え過ぎで、警察のご協力ありがとうございました程度の意味なんだろうか。


ふと、女王達が何を話し合っているのかが気になったので、

俺は眼前のゾデから身を乗り出し、女王達の様子を伺ってみた。

すると、俺の視線に気づいた女王は俺と目を交わさずに、

輪の中心に釘付けのままで声をかけてくる。


「シツ、どうした?」


「あ、いや、何を話してるのか気になって……」


「これか?これはな、お主の子供を育てる専用の保育園計画を練っているのだ」


「へえ……」


俺の子専用保育園ね。

はいはい。

え?


「ええええええええ!?」


俺は絶叫した。


「やかましいぞシツ!わらわ達は今真剣に話しているのだぞ、邪魔をするでない!」


「しますよ!」


真剣に俺の子専用保育園を計画してると言われても、

当事者抜きでそんな計画進めないで下さいとしか。

第一それを実現しようとしたら、俺は一体何人の女性とその、えーと……以下略。


「ゾデ、そやつを少し黙らせてくれ」


「シツ、この事については僕が説明しよう。

女王を怒らせないでくれ」


「はあ」


俺はゾデに引っ張られ、女王達の輪から離された。


「シツ。

お前は男だそうだが、もしそれが本当なら一大事なんだ。

この世界の常識が変革されてしまいかねない程にな」


「そう、なんですか?」


「お前達アンチエージェントが有する対ラスティアン能力は、

多少弱まるものの、その子孫にある程度遺伝する事が分かっている。

ああそうそう、 アンチエージェントは略してAAと呼ばれる場合が有るから、

覚えておくと良い」


「はい」


確かに毎回アンチエージェントと言ってたんじゃあ、会話のテンポが悪くなるからな。

そしてそれをAAと略する辺り、ここの言語は俺の居た世界での英語に近いらしい。

引きこもるまでの短い間ではあったけど、真面目に英語の勉強しといて良かった。

少なくとも文字で苦労する心配は、あまり必要無さそうだ。


「話を戻そう。

遺伝する故、AA達には家庭を持つ事が推奨されるのだが、

女性だと妊娠や出産に多くの時間と労力を割かざるを得ないので、

前線で活躍するAAの中にはこれを頑なに拒否する者も居るのだ」


「そうでしょうね」


だが、それでも俺が常識破りってのは大袈裟過ぎる気が。

戦いたくない、楽してチヤホヤされたい、そんな奴なんてごまんと居る筈だ。

かく言う俺だって、どちらかと聞かれなくてもそうだし。


「その点、男のAAであるお前なら自分の戦力を損なう事なく、

しかも、1年以上の妊娠と育児を余儀無くされる女性AAと比べ、

遥かに多くのAA二世を多く世へ残せる。

女王はそこに目を付けられているのだ」


「待って下さい、ゾデさん」


「どうしたシツ」


「その言い方だと、男のAAって珍しいんですかね……?」


俺が尋ねると、ゾデは兜を横に振った。

物凄く今更だが、あんたはそれをずっと着けているつもりなのか。


「違うんですか?」


「いや、珍しいどころでは無い。

我々の歴史において、シツは初の男性AAなんだ」


「初ぅ!?」


異世界超ハーレムルート確定……!?


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異世界転生チームハーレムいずれも初挑戦です。 評価や感想、レビュー等下さると更新の励みになります。
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