ep7 1羽の幻鳥
『応答しろ!ナイン!!…… 応答がない……』
「オレ、見てくる!その間に……」
チラッと、後方用のモニターを見る。
「軍の追跡部隊の相手、たのんでもいいか?」
『……20体ぐらいか? 上等だぜ!』
「サンキュ。行ってくる!!」
機体の速度を上げ、一直線にナインのところへ飛ぶ。
「待ってろ…… ナイン!!」
「さて、どいつからだ?」
方向転換し、機体から武器を取り出す。見た目はカッターのような短いナイフだ。まだ、ほかに武器を作ってもらってないからこれしかないが、無いよりはましだろう。敵機は、無言で銃や遠距離武器を構えた。
「そうか、AIか。まあ、いい。兵士が乗っているよりは、楽だ」
「ナイン!!」
ナインの機体『白虎』が、何かを守るように四肢を広げていた。機体に突き刺さった漆黒の矢から、オイルが滴り落ちている。時折、矢が刺さった部分から、電気がもれている。そしてその後ろには、5メートルはあるだろうか。翼が雷でできているような鷲が羽ばたいていた。
「ナイン!だいじょうぶか!?」
叫んだ瞬間に、サンダーバードはびくっとし、消えた。身を乗り出した瞬間に、外部スピーカーが入ったようだ。オレの声におどろいてきえたようだ。だが、よく見ると嘴と蹴爪だけが残っている。ワキンヤンの特性ももっていたのだろうか。
『アリス? よかった。援護に来てくれたんだね。こっちは、外部カメラを破壊されたみたい。アリ………気……け……。敵は…………』
いきなり、通信状態が悪くなり、通信が途切れた。
踏み込み、勢いよく敵機にナイフを突き刺していく。AIのある頭部か、エンジン部だけを狙って正確に攻撃を繰り出していく。かれこれ、10体ほど破壊できた。だが、こっちもそれ相応のダメージを受けた。残りが破壊できるかが、わからなくなった。
「できるだけ、早く決着をつけたいなぁ」
コックピットの中においておいたタバコに火をつける。
「タバコを買いに行きたいんでね」




