ep2 2人のレジスタンス
――あれ……ここは……ここはさっきの場所? こんなにロボットの残骸があったっけ……
オレは1人、ロボットの中にいた。周りには誰もいない。ロボットの周りにも。
『ザザ……っと……がった……』
「!?」
目の前の周りの画像が小さくなり、誰かの映った画面が大きくなった。
『やっとつながった。……フー……』
「あ……あの、す、すみません。勝手に乗っちゃったりして」
顔に機械油の跡がある。ロボットのメカニックだろうか?
『テンメェ!!オレのメテオがぶっ壊れたらどーすんだぁ!? まだ、調整中だったんだぞ!』
「すみません、すみません、すみません、すーみーまーせーん!!」
『エイド…… それぐらいにしておいて……』
ザッと、エイドと呼ばれた人の画面が小さくなりその横にもう1人誰かが映った。結構可愛い。
『割り込みゴメンね〜。私、ナインって言うんだ。コイツは、エイド。ロボコンなんだよ。で、キミはなんていう名前?』
「アリスです。あの…… ロボコンって?」
『ああ、ゴメン。ロボットコンプレックスのことで、ロボットにメロメロってこと』
『オイ!! 誰がロボコンだ!? 誰が!?』
画面内で2人がけんかする。
『それはおいといて。……アリス、キミ…… 軍の人じゃないよね?』
オレは、うなずく。そして、図鑑からコードを抜いてモニターの上のカメラに映るように持つ。
「オレは、幻獣ハンターだ」
『……初めは、情報を抜き取る時に幻獣を殺してしまう事がある。その屍が一般人のめにつくことがあるし、ハンターに追われた幻獣が一般人の目の前に現れることもある。「幻獣の存在を一般人に知られてはいけない」そういう理由で、軍に嫌われている。だっけ?ナイン?』
『ああ』
『じゃあ、仲間だよね。アリス、僕の後ろについてきて』