ep15 1つの思い
「すみませんでした!!」
ルファが部屋を出てくると、待ち構えてたようにみんなが謝った。
「な、何だよ!?」
「いや……いろいろと。……ほら、雑用とか雑用とか雑y」
「何だそれ?」
「え?」
ルファは「雑用雑用」と繰り返していたナインに笑いながら言葉を返した。
「だって、オレ自分からやってんだし」
「そ、そうだったの?」
「ああ。で、そろそろ食事の準備しないと食えなくなるんだけど?」
ルファは時計を見た。
「あ、姉貴は? 帰った?」
「呼んだ?」
ひょっこりとキティが顔を出した。
「今日は帰ってくれ」
「えー、何でー? ルファの料理食べたいし」
「あのなぁ」
トサッと近くにある机に、買って来た食料を袋ごと置いて、中身を見せる。
「姉貴の分まで、買ってねぇの!!」
「……はぁい。じゃぁ、帰るわよ。じゃぁね」
そういって、キティは帰った。ルファはため息をついて、台所へといってしまった。
「ルファって、王子だったんだ……」
“アリスの部屋”と木の板がドアノブにぶら下がっている部屋に向かいながら、つぶやく。木の札は、戦っている間にルファが作ってくれたそうだ。扉を開けると置かれているのはまだベットだけという、とても寂しい部屋だった。
ベットに腰掛けると、昨日今日のことが思い出された。あまりに、急な展開だった気がする。
「……明日、荷物とってこよう……」
寂しい自分の部屋を見て、つぶやいた。そして、その日はそのまま眠ってしまった。
――御休み、アリス
そんな声が聞こえた気がしたが、誰の声だったか考える前に深い眠りへと落ちていった。
更新せずに幾月が経っただろうか。というあたりですみません。って、2日目じゃん!?物語の中!ってことに気づきました。部活がいそがしく、絵ばっかり描いていました。……このめんどくさがりメェ!ってな感じです。2年も続けながら何やってんの……。これからもがんばります……今以上に。それでは。