ep14 4人の戸惑い
「で、話って?」
「えっと」
どちらにすればいいか、迷っているような仕草。それをみたルファは、いつもより一段と低い声で返した。いつもは高めの、少年声と呼ばれても良いような声で話していた。本来の地声はかなり低い。
「誰も聞いてないし、いいよ。どっちでも」
「じゃぁ――ルルゥリア」
キティは急にまじめな顔で、ルファ――ルルゥリアを見つめた。
「王女として、あなたに忠告をしに来ました。――これ以上、他国の問題に首を突っ込むのは止めなさい。あなたの命に関わります。王位継承者としての自覚を持ちなさい」
「!」
「それにしても……」
ルファ以外のメンバー全員で、戸惑っている。あまりに急すぎる展開に、だ。
「双子かぁ。って、ことはアイツも“王子”ってことだよなぁ?」
ツバサのつぶやきに、エイドがビクッと体を縮めた。
「どうした?」
「いや……。ルファって、ここでの扱い……」
ナインの問いに、エイドが恐る恐る口を開いた。そして、思い出してみる。
ルファの仕事。掃除、パシリ、買出し、パシリ、洗濯、パシリ、料理……etc。
「ほぼ……
雑用!!(というよりパシリ)」
その一言に、冷や汗が止まらなくなる。
「王子なのに。……やばくね、オレら?」
「うん。まぁ、やばいよね? 私たち……っていうか、命が」
最後の一言で、その場にいた全員が凍りついた。
「……それって、どういう」
「あ~ぁ。疲れたぁ。それよりさ、この国のおいしい料理とか食べさせてよ? ね?」
話をすりかえようとするキティに、言い放つ。
「それは、ここの王子に頼まれたことか? それとも――」
言いかけたが、やめた。
――よそう。この話は。
そう思い、そのままベットに座り込んだ。キティは、そんなルファをチラッと見ると静かに部屋を後にした。
そろそろ変えようかなぁと、思いまして。
ども、『黒龍焔』改め『D-Dream』でっす。
“みてみん”にも、登録したので挿絵も入れてきますよ?
まぁ、絵はへたくそですけどね。“好き”と“得意”は違いますから(言い訳)。
それでは。