第3話 異世界の日常
北に行くと800mでゴブリンの森で、森が7km続いて草原になる。ヘリで行く距離でもないので歩いて行くことにする。
森ではゴブリン以外に、オークやスライムも襲って来たが、大したレベルでもないので、倒しながら北に進むと草原に出た。草原には北から南東に伸びる道があるので、森に隠れて偵察用ドローンを取り出し、少し偵察すると南東からこちらに近づいて来る馬?
ドローンの高度を上げてズームすると馬車が3台、護衛が3騎。御者は皮鎧、護衛の3騎はプレートアーマー、村人風の服?商人かな?『L11~18‐人間』と出ている。
最高レベルが護衛のレベル18で最低が商人のレベル11なので何かあっても1人で何とかなりそうだと思っていると、俺から700mほど離れた森からオークが20匹ほど襲い掛かった。
オークはレベル12~16だが数が多いので助けようか迷っている内に御者の1人がやられたので、助けるのは止めて見学しに森に沿って移動していく。100mほど離れてコンバットアーマーのズーム機能で見ると商人も必死に戦っていた。護衛の武器は剣と槍、御者が剣や杖、商人が短剣。オークは剣や棍棒。誰一人銃を使わない。
代わりに御者の2人が火の魔法?を使っているが連射は出来ない様だ、最初の1発のみで乱戦となった。
オークは残り7匹となったが、護衛と商人の2人まで減り、最後には2人がやられてオークが3匹残り人を食べ始めたのでアサルトライフルでサクッと倒す。
お金が欲しいので人や馬車を探してそれらしい金貨・銀貨・銅貨を探し、荷台も確認するが魚が積まれていただけだ、ついでに武器も刃が欠けている物以外の剣と杖は回収しておく。
金貨以外の銀貨・銅貨には大小の2種類あるが価値がわからないが、商人たちの言葉は日本語で聞こえたし、お金を探しているときに手紙も見つけたが翻訳されて下側に日本語が出るので、現状だと話は分かるし字も読めるが、こっちの言葉は?文字は?多分、相手には伝わらない。
それとコンバットアーマーは目立つので何か工夫しないと、皮鎧を貰おうかと考えたが血が付いているので止めた。
ドローンをアイテムBOXに戻し北の街を目指そうかと思ったが夕方になっていたので50mに敵が居ないかを確認してホームに転送。
転送室から自分の1号室に戻りお金を数える。金貨が1枚、大銀貨が7枚、小銀貨が5枚、大銅貨14枚、小銅貨9枚。お金を入れていた皮の袋には印が付いていたので廃棄して、端末ショップで布製の袋を購入しお金を入れる。
コンバットアーマーの上に着る物をどうしようか悩み、端末ショップを探してフード付マントを2枚購入。靴は部屋に土足で上がるのが嫌でコンバットアーマーでもブーツを履いているのでそのまま。
「浩史?今どこに居る?」
「今、作った港」
端末で確認して地下4階まで降りて覗いてみると、30m級を2隻まで停泊出来るようになっていた。
「一番大きい小型潜水艦が28mだから丁度いいでしょ」
「使い易そうだな」
「兄貴は偵察どうだった?」
「オークに襲われた人を見つけたので、お金拾ってきた。後、コンバットアーマーは目立つからマントを買っといた。これは浩史の分」
「ありがと、黒色?」
「お前、コンバットアーマーも黒だろ」
「アーマーもブーツ黒だからな~。兄貴は何色?」
「俺は茶色、嫌なら買い替えるなりすれば?」
「考えてみる」
港の維持費が気になったので「維持費いくら?」
「製作費が4000万G、維持費が50万G」
「安いな!」安い!素晴らしい!イイことだ。
「地形を利用したからね」
ゲームの時に浩史が作るホームは2種類に別れた。物凄く維持費が高いか、安いかの2択だったが、今回は安い方だったのでほっとした。
俺が作ってもいいが、浩史が気に入らないと勝手に改造しているので、最初から浩史に任せた方が安く済む。
「終わったなら、飯にしよ」
「そうだね、眠くなってきたし」
「ゲーム始めたのが夜だったからな」
端末ショップで食事して自室で寝ることにした。