マイネ・リーベ 〜ブルーローズ〜
マイネ・リーベ→我が恋人
この話はプロローグにあたります
社会人となって4年目
高校、大学と同じ時間を過ごした友人からハガキが届いた。
「私たち、結婚しました!」
男女が寄り添った写真と、よくある報告の言葉。二人は幸せそうに笑い、こちらを見ている。
やっぱり…
俺、は駄目なのだ
―――手にしていたケータイがけたたましく鳴いた。
メールの発信元はハガキの差出人
美幸へ
久しぶり。ハガキは届いただろうか?
急で申し訳ないが翌週披露宴をやる。出来れば来てほしい。待ってる
光一
最後まで読むことが出来ずにその場にへたり込んだ
「名前間違えんなよ…」
ハガキに続き、メールも急いでいたのだろうか。
深雪 が 美幸 と誤変換されていた
…美幸?
見た記憶のある名前だ。それも最近。
這うようにして光一からのハガキを再び手に取る。さっきは光一の名を見てすぐに写真を見たからあまり印象になかったのだ。
そこにあった名前は
平原光一
美幸
「…はっ…ふざけんなよ」
無意識のうちに排していたのか
みゆきという女が
みゆきが好いた人間の伴侶となったなんて。
恋心は
花と散った
後味の悪さに定評がある。