居候
わたし達は授業を無事に終えて、現在下校している。
今、わたしが最も気になっていることは火乃華が何故ここにいるとか、何でさっきみたいなことができるんだろうという疑問より火乃華はどこに住むのだろうということだ。
火乃華が住んでいた神界というところなら家もあるのだろうがここは神界ではない。
したがって住むところも無いのではないか
そんな風に思えた。
そして何よりもわたしの横で火乃華がずっとこっちを見て笑っていること
いやな予感がする。そして、殴りたい
そんな気持ちを抑えて笑顔で火乃華に問いかける。
「ねぇ、火乃華ってどこに帰ってるの?」
「さぁな」
「さぁな、ってあんたもしかして・・・・住むとこないの?」
「ああ」
あまりにも当然のように答える火乃華に唖然とする。
「まあ、大丈夫だって。その気になればそこらの道端でも寝ることくらいできるしさ」
「ご飯は?」
「ん~バイトでもするさ」
神様である火乃華がバイト?
想像して思わすふきだす。
「なんで笑ってるんだよ」
「だ、だって神様がバイトとか・・・クフッ!」
「笑うなよ!しょうがないだろうが・・・・俺だってやりたくないんだ」
「ご、ごめん」
火乃華の表情が曇ったのを見てさすがに悪いと思い誤る。
「・・・・・ってのはウッソー」
ガスッ!!
「いって!!殴るなよ」
「うるさい!」
誤って損した。
でも、バイトは置いておいても道端で寝るというのはさすがにかわいそうだと思う。
学校で助けてもらったし、傷の手当もしてくれた。
このくらいのことはしようかな?
「・・・・・うち来る?」
「は?」
「は?じゃ無くてうちに泊まるか泊まらないかって訊いてるの!」
火乃華はわたしの言葉が意外すぎたのかしばし止まったまま動かなかった。
「・・・・いいのか?」
「あんたみたいなのが道端で寝てても邪魔なだけでしょ?だったら」
「ありがとな」
「え?」
火乃華のほうへ顔を向けると火乃華は笑っていた。
純粋で嘘ひとつ無い正直な笑顔だった。
火乃華の顔を見た自分の顔が熱くなるのがわかった。
それが何故なのか蓮華にはわからなかった。
がんばっていくので応援よろしくお願いします。