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クトゥルフ神話TRPG 『それがあなたの幸せだとしても』

本作は、「株式会社アークライト」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』シリーズの二次創作物です。

クトゥルフ神話TRPG

『それがあなたの幸せだとしても』



「例えこれが、私の幸せだとしても?」

「はい、それがあなたの幸せだとしても」



完全対話型シナリオ

PL:1〜2人

推奨技能:目星

ロスト率:不明

時間:30分程度


HO1:

あなたはHO2と深い関係である(恋人・夫婦・家族・親友など)。

大病を患っていて通院と入院を繰り返している。


HO2:

あなたはHO1と深い関係である(恋人・夫婦・家族・親友など)。

大病を患って通院と入院を繰り返しているHO1を献身的に支え続けている。




⚫︎秘匿⚫︎

HO1:

何かトラウマがあるのか、故意ではないにしても罪を犯したのか。とにかく世の中に絶望していて、狂気に魅入られている。

早く楽になりたい。

あなたの願いはその一点である。


トラウマ等はご自身で決めてください。その内容をHO2が知っているかどうかはPLの判断にお任せします。もしHO2も知っていると決めた場合はKPにトラウマ等の内容とHO2はそれを知っていると知らせてください


HO2:

HO1とこれからも共に生きていきたい。

あなたの願いはその一点である。



※PLが1人の時はHO1をKPが操作する。その場合HO1の設定はHO2をやるPLに作ってもらう事。ただしトラウマ等はKPが決める。




下記より本編となります。

●シナリオ●


 これは、互いに譲れぬ思いをかけて行われる対話です。

 己の為、相手の為。

 その思いは他者はもちろん相手にも、きっとなかなか理解してもらえない事でしょう。

 それでもどうか、それぞれがそれぞれに望む最良の結果が訪れますように。



⚫︎個別導入HO1

 PCの紹介とトラウマor罪を告白してください。


 HO1が今居るのは病院です。

 大病を患っているあなたは入退院を繰り返しています。ただ大病と言っても不治の病ではありません。時間はかかりますが、治療を続けていればいずれ普通の生活を送ることも可能でしょう。

 ですがあなたは、先程説明してくれたトラウマor罪の事があり、普通の生活を送れるようになっても平穏な日常というものは難しく、苦しい思いをする事が目に見えています。

 なので治療に前向きではなく、むしろ早く楽になりたい、と願っている事でしょう。



 そんなあなたはある日、夢を見ました。

 その中でフードを被った3本足の何か(ニャル様)と対面します。


『楽に、なりたいか』


 返事をしますか?

 語りかけてきた何かはあなたがどのように返事をしようと関係なく、『これを授けよう』と言って数字の書かれた腕輪と賽子(10面ダイス)を渡してくるでしょう。


『振りたい時にその(サイ)を振ると良い。出た目の数だけ、腕輪の数字が減っていく。零になれば、楽になれるだろう』


 そう言って、何かは消えていきました。



 目が覚めます。

 夢かと思って起き上がると、あなたの手には夢に出て来た賽子が握られ、腕には数字の書かれた腕輪が嵌められていました。


 賽子を振ってみますか?

 振る場合は1D10を振ってください。


 腕輪の数字はHO1のSAN値です。

 このシナリオ中、一時的な発狂も不定の狂気も起きません。何故ならあなたは既に狂気に魅入られているからです。

 賽子は秘匿チャットにて宣言をして頂ければ好きなタイミングで振ることが可能です。賽子を振ってSAN値を減らし、零を目指してください。


 そうすれば、楽になれることでしょう。




⚫︎個別導入HO2

 PCの紹介とHO1との関係性を話してください。


 あなたはHO1の〇〇である(関係性を明言)。

 HO1は大病を患っていて入退院を繰り返しています。ただ大病と言っても不治の病ではありません。時間はかかりますが、治療を続けていればいずれ普通の生活を送ることも可能だと医者は言っています。

 あなたはそれを願ってHO1を献身的に支えていますが、HO1自身が治療に前向きではないと気付いています。

 あなたはそれでも、HO1と共に生きる未来を強く願っています。


 そんなあなたはある日、夢を見ました。

 その中でフードを被った3本足の何かと対面します。

『お前の大切な相手に彼方へ渡れる物を渡した。この意味が、分かるか?』


『永遠に苦悩から解放される。ただし、そこにお前はいない。止めたければ、足掻くが良い』


 そう言って、何かは消えていきました。



 目が覚めます。

 あなたは今見た夢が夢ではないのだと、何故だか分かりませんがこのままではHO1を永遠に失う事になると直感的に気付くでしょう。


 どんな事をしても言っても構いません。

 HO1を説得し、共に歩む未来を手に入れてください。


⚫︎HO1・2合流

 場所はHO1が入院している病室。

 HO2がいつものようにお見舞いに来るところからスタートします。

 それでは、それぞれの思いをかけた良き対話を・・・。


⚫︎対話RPスタート


 HO1が数回ダイスを振った辺りでHO2に目星を振らせる。

 成功→HO1のSAN値減少ダイスが秘匿ではなく共有の方で振るようになる。

 失敗→何か見慣れない賽子振ってるな、と思う。


✳︎最後の賽子を振るか降らないかを決める時にKPから質問


 HO2にお聞きします。

 2人でたくさん話をして、HO1の願いは分かりましたね。

 このまま生きていても数々の苦難がHO1を襲い、あなたがそれらに巻き込まれる事もあるでしょう。

 それを踏まえた上で、それでもHO1と共に生きたいと願いますか?


 では、HO1にお聞きします。

 あなたも2人でたくさん話をして、HO2の願いは分かりましたね。

 病気を治して普通の生活が送れるようになっても様々な苦難が待ち受けている事でしょう。それこそHO2を巻き込み、いらぬ苦労をかけてしまうかもしれません。

 それを踏まえた上で、賽子を振りますか?振りませんか?



※話が平行線になって進まない場合

 2人に目星を振ってもらう。

 成功→賽子にヒビが入っている事に気がつきます。恐らくあと数回振れば壊れてしまうと分かるでしょう。

 失敗→賽子にヒビが入っている事に気がつきます。


 HO2に賽子を振る回数に制限をかけてみてはどうかと提案。これが採用された場合、残りSAN値×⒈5くらいの数値になる賽子でラスト一回を振ってもらう。それでもSAN値が残った場合→ED④へ


 HO2が賽子を取り上げる。STRの対抗ロールで勝った場合に取り上げる事が可能。捨てるなり壊すなり好きにして構わない。その場合は少し描写を変える必要があるがED④へ


●ED4種類●

①HO1生存

『もがいてる文字に一つの線を』


 HO1は賽子を振るのを止め、腕輪を外します。

 あなたは楽になる術を放棄し、HO2と共に生きることを選びました。

 2人にはこれから様々な苦難が待ち受けている事でしょう。

 それでもあなた達ならきっと大丈夫です。

 甘美なる狂気を跳ね除けて、共に生きる事を選んだ強い心と絆があるのですから。


 最後にRPをどうぞ


②HO1廃人

『それがあなたの幸せ』


 HO1は賽子を振りました。その瞬間、腕輪の数値は零となり、HO1の目から光が失せます。

 廃人となり、現実という世界を捨てたHO1をHO2はそれでも見捨てずに支え続ける事でしょう。

 もうその目がHO2を見る事は無いと、分かっていても。


 最後にRPをどうぞ


③HO2後追い

『あなたが旅立った場所へ』


 HO1は賽子を振りました。その瞬間、腕輪の数値は零となり、HO1の目から光が失せます。

 それを見届けたHO2はHO1がつけていた腕輪を自分に身につけました。そうすると零だった数字が、新たな数字を表示させることでしょう。

 HO2は賽子を振りました。腕輪の数字が当然のように減ります。

 HO2はそれが希望の光に見えた事でしょう。

 HO1のいない世界に、未練などありません。

 むしろ、あなたは確かめなくてはならないのです。HO1があなたを捨ててまで行った世界で楽に、幸せになっているのかどうかを。


 賽子を振りながらRPをどうぞ。

 そして零になるまで、振り続けてください。賽子を好きに選んだり増やして下さっても結構です。


 診察に来た看護士が倒れている2人を見て、慌てて医師を呼びにいくでしょう。


 誰も気づくことはありません。

 2人の顔に笑みが浮かんでいる事を。


④HO1不本意に生存

『いかないで、今は』


 HO1は賽子を振りました。その瞬間、賽子が壊れてしまいました。腕輪の数値は零になりませんでした。


 RPをどうぞ




ここまで読んでくださってありがとうございます。

拙いシナリオですが、どうぞご自由にお使いください。

出来ればシナリオを回しての感想を頂けると今後の励みにもなって大変嬉しいです。


誤字脱字ありましたら、知らせていただけると助かります。


少しでも面白いと思っていただけたら↓から評価、感想コメントなどをいただけると嬉しいです。

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