エモクロアTRPG『完璧な教室』
本作はエモクロアTRPGの自作シナリオとなります。
エモクロアTRPG
『完璧な教室』
プレイ人数:1人
PCの条件:中学校の教育実習生(新規推奨/教員になりたい理由がきちんとあると良いかも)
推奨技能:調査か知力系技能、知覚・聞き耳等の五感系技能
プレイ時間:2時間程度?
ロスト率:低
場所:現代日本
戦闘:無し
「ここは完璧な教室。
私が思い描いた通りの教室。
ずっとずっと、ここにいたい」
◆DL用シナリオ背景◆
今から10年前、PCが教育実習に行く中学校の2-1で生徒が1人死亡する。
死んだ生徒はかなりの不良で、彼の存在にみんなが迷惑していた。当時の担任であった水瀬の言葉も彼には全く響いていなかった。
ある時、いつものようにその生徒に注意をした水瀬が襟首を掴まれ窓に追い詰められる。クラス全員が生徒を止めたり何も出来ず見守ったりする中で、水瀬が誤って生徒を窓から落として殺してしまった。
自分が殺してしまった、と水瀬が思う中、クラス全員が
「アイツは事故で死んだ」
と言って隠蔽を提案。その空気に飲まれて水瀬もそれに従ってしまう。
実際学校は勿論、親もその生徒の扱いに困っていた様で、特に詳しく捜査がされることもなく、生徒の死は事故として処理された。
そしてクラスはその後も異様な団結力を見せ、成績は勿論、体育祭など他の大会やコンクールなどでも優秀な成績を残した。
だが彼らの卒業後、その異様なまでに一致団結してしまった思いが残留思念となって教室に残り、毎年の繰り返しを引き起こす事となる。
生徒を1人、生贄にして。
怪異の正体:シナリオオリジナル『残留思念』
◆シナリオ開始前◆
このシナリオはPLの回答によって怪異の共鳴感情が変わるものとする。シナリオを始める前に下記の質問を行う。その答えによって共鳴判定時の共鳴感情を決定する。
DL
「質問1 あなたは学校が好きですか?
質問2 あなたは学校にどのような印象を持っていますか?次のうちから自分の考えに近いものを選んでください。
①規則的 ②窮屈 ③孤独
質問3 あなたは学校に理想や夢を抱いていましたか?
質問4 あなたは質問3で抱いた思いは、一体どこに行ったと思いますか?
この質問は答えを言う必要はありません。ですが、頭の片隅で構いませんので考えていてください。」
質問2で決まる共鳴感情
①規則的→秩序(理想)
②窮屈→支配(関係)
③孤独→不安(情念)
下記より本編となります。
◆プロローグ◆
公立中学校に教育実習生としていくところから始まる。意気込みなど好きにRP。
[技能:調査・検索・ニュース]
成功→この中学はここ数年、知名度が上がっている公立中学である。酷いいじめや教師による体罰、部活や教師間でのパワハラなどがあったという情報は特にない。
PCは校門の前にいるのだが誰も居ない。先生や生徒はもちろん、他の教育実習生もだ。
手帳にメモした集合時間と時計を確かめるが間違っていない。7時集合で今は5分前の6時55分だ。事前説明や校内案内と為かと思っていたが、それにしても早すぎないかと思うだろう。
そこに教員札を下げた人物が近づいてくる。
その人物はこの学校の校長だと名乗り、PCを職員室に案内してくれた。そこでPCを他の実習生より早く呼んだ事を謝罪。理由はPCが実習に行くクラスの事で話があるからだと告げる。
PCが行く実習先の教室は2-1。
この校長は去年就任したばかりで就任直後にここ3年間の学校行事やクラスの様子が書かれた書類を確認。そこで2-1が3年間同じことを繰り返していることに気がつく。
テストはほぼ全員が平均点以上。
いじめ問題が発生するも、大事になる前に担任と生徒たちで解決。
文化祭では必ず喫茶店。
体育祭は期待されていた運動部の子が軽い怪我をして競技を欠場。しかしクラスメイトが一丸となって活躍し、優勝はしなかったものの優秀な成績を収めて終わる。
上記だけならここまで気にはしない。だが、最後に気になることが一つ。
『生徒の数が合わない』
教室には生徒の人数分の机しか置いていない筈である。なのに2-1だけ何故か使われていない机がある。それに気がついたのは去年の2学期の半ばのことで、担任に聞いても病気で休んでいる・不登校という生徒が居たわけでも無かった。なのに誰も使っていない机が存在し、それを先生も生徒も気にしていなかった。
繰り返されることの一つ一つは学生・学校でたまにあることだが、それが3年連続というのはあり得るのか。何より何故使われていない机があるのか。不思議に思い、更に過去5年分の資料を見てみると机のことは分からなかったが、それ以外は同じ事を繰り返していると分かった。
そして今年は6月の今の時点で既に空席の机がある。4月の時点では空席などなかったはずなのに。
PCが実習生としていく教室はそこである。
何か気づいたことがあれば教えて欲しい、出来る限りの協力は惜しまないと言われる。
◆1日目◆
2-1の教室に来て先ず、異様なまでの懐かしさ、だろうか?とにかくそのようなものを感じる。
[共鳴判定/強度6/上昇1D3]
教室にて自己紹介、RPをしたい人は自由に。
その後出席を取ると同時に生徒から自己紹介をしてもらう。全員登校しているようだが校長の言う通り空席の机があった。
授業を見学するも、特におかしいところは無く、皆真面目で優秀な子が多い印象を受けた。
放課後から探索パートへ。
◆探索パート1◆
1日目の探索では全員と会話可能。
探索は必ず人物が終わってから場所の順番で。
◉生徒・先生
(基本廊下で話している設定である。NPCは部活や下校時間などの理由を使ったり、これ以上情報は無いとのDL発言をして会話を短めに切り上げること)
⚫︎2-1の生徒・クラス委員・担任河野
・うちのクラスはみんな仲が良いよ、先生も早くこの輪に入って来れると良いね。
・みんな協力的で助かってます。困ったことがあれば何でも聞いてください。
・うちのクラスは優秀でしょう?何の問題もなくて嬉しいわ。
など、当たり障りのない回答。
空席の机に関しては
「そうですね、それがどうかしましたか?」
と繰り返すのみ。
⚫︎他クラスの男子・滝川
・空いてる机?そういえばあるね、気にしたことなかった。
・2-1はすごいよね、みんな優秀で仲良し。でも、1年の時はそうじゃなかったんだけどな。
⚫︎他クラスの女子・和泉
・空席の机なんてあった?気づかなかった。
・2-1は特別クラスでもないのに優秀。姉の学年の時も2-1は優秀だったらしい
◉場所
2-1の教室
他クラスの教室
⚫︎2-1の教室(空席の机)
[技能:調査・観察眼]
成功→机の中からノートを発見できる。見るかどうか聞く。
内容は下記の通り。この机を使っていた生徒のものだろうか?
「ここは完璧な教室。私が思い描いた通りの教室。ずっとずっと、ここにいたい」
[共鳴判定/強度6/上昇1]
ダブル以上→ノートを戻そうとして机の中を覗いたPCは気づく。机の中に直接書かれたおびただしい数の文字の存在に。
「こわい、なんで、どうして、こわい、おぼれる、きえる、こわい、みんなに、教室に、けされる」
[共鳴判定/強度6/上昇1D3]
「極限共鳴」
2-1教室探索時の共鳴判定の結果がトリプル以上だった場合に発生。
『幻聴』
教室内であるにも関わらず、水の音が聞こえる。しかもそれは真っ直ぐ流れるのではなく、渦を巻きながらこの場に留まっている様に聞こえる。
[技能:知覚・聞き耳・危機察知]
成功→波音に聞こえていたそれが人の、生徒たちの声だと分かる。(共鳴感情1上昇)
⚫︎他クラスの教室
特になし。
[技能:調査・知覚・危機察知]
成功→2-1とは空気が違うというか、感覚的に2-1にあるものが『無い』と分かる。
PCが場所の探索を終えると同時に後ろから声をかける。2年の社会教科担当の水瀬だと自己紹介をし、施錠の時間だとPCを教室から出す。
◆2日目◆
2-1の授業風景に相変わらず問題は見られない。
ただ、PCはわずかに違和感を覚える。
[共鳴判定/強度6/上昇1D3]
判定後、違和感を探る為に技能をふれる。
[技能:検索・知識・専門知識・ニュース]
成功→生徒があまりにもきちんとし過ぎているのだ。ルールを破る者は1人もおらず、まるで決められた何かをなぞるように過ごしているように見える。
ダブル以上の成功→更に下記の事を思い出す。
この教室は『集団主義・結束主義』と言われるファシズム、ナチスドイツのそれを模した『サードウェイブ実験』に似ている。(サードウェイブ実験の大まかな詳細を開示)
ただ彼らはサードウェイブ実験の時の生徒のようにこの状態の生徒を増やそうとはしておらず、担任の先生もマインドコントロールをしているようには全く見えない。
◆探索パート2◆
1日目の同様、探索では全員と会話可能。
場所に校長室追加。
◉生徒・先生
⚫︎2-1の生徒・クラス委員・担任
1日目と同じ当たり障りのない回答で短く。出来れば1日目とセリフを繰り返すこと。もしくは特に有用な情報は得られなかった、と言う開示だけでも構わない。
⚫︎他クラスの男子・滝川
・1年生の時に仲が悪かった知り合い同士が2-1になった。同じクラス大丈夫かと心配したが、とても仲良くなっている。あんなに嫌いと言っていたのに。
⚫︎他クラスの女子・和泉
・姉の時の話は自分には分からない。聞いてこようか?と提案
◉場所
2-1の教室
他クラスの教室
(2教室とも、1日目に出ていない情報を技能判定で開示/他クラスの教室は情報が開示されていれば選択肢から外して良い)
校長室
⚫︎2-1の教室
空席の机に関する情報が全て開示されてなければ、引き続き空席の机を調査。
情報が全て出ている場合→[技能:知覚・聞き耳・危機察知]
成功→1日目に『幻覚』を起こしていなければその情報を開示。起こしていれば継続して波の音が聞こえるとだけ。[共鳴判定/強度6/上昇1]
共鳴判定トリプル以上『幻聴』が既に出ている場合
『思考流入』
波音が、生徒たちの声がはっきりと聞こえる。
いや、頭に流れ込んでくる。先生、友達、勉強、部活・・・それぞれへ思い描く理想の声。
あぁ、この渦は、皆の思念の集まりなのだ、とハッキリ分かってしまう。
そしてその中の声の一つが、
「アイツはいらない、アイツがいなければもっとまとまるのに、アイツさえいなければ」
水瀬に似ている、ということも分かる。
⚫︎校長室
資料・歴代のクラス写真など過去10年分を調べる事が可能。
[技能:調査・検索・観察眼]
成功→写真に不自然な空白(消えてしまった生徒)があることと、10年前の資料で生徒が1人、教室の窓から落ちて死亡した事故が起きていることが分かる。
ダブル以上→10年間担任か副担任に同じ教員がついていること、そしてその教員が水瀬だと分かる。
探索場所の最後が2-1の教室や他の教室の場合、再び水瀬が施錠の為に声をかけてくる。
◆3日目◆
今日も何も変わらず日々が過ぎていく。PCはそれを心地良いとも気持ち悪いとも感じるだろう。
[共鳴判定/強度6/上昇1D3/共鳴値が10を超えそうなら9で止める]
2日目の情報系技能での情報が開示されていない場合はここでもう一度挑戦可能。
既に成功している場合は共鳴判定後に探索パートへ。
◆探索パート3◆
◉他クラスの女子・和泉
(空席の机の情報+校長室での情報の合計が2つ以下の場合は発生しない)
昨日姉の話したの覚えているか。
その姉にPC先生のこと話したら話がしたいと言った。
更に校門の前に連れてきて欲しいとも言われ、今門の前で待ってる。
着いていくと選択すると女子生徒の姉と対話。
消えた2-1の生徒のことを僅かにだが覚えている。ただ学校に入ると忘れてしまうから呼びつけたのだと説明と謝罪。一冊のノート(型の古いスマホでも可)を見せてくれる。
ノートは今時珍しい交換日記のようで(スマホの場合はLINEのやり取り)、最初の方は他愛もない言葉のやり取りが続いている。
ここでは交換日記(LINE)が書かれなくなる直前のやり取りを抜粋し、情報として公開。
「5月25日
教室にいると時々水の音っていうか波の音?みたいなのが聞こえない?
私の気のせいかな?
どこかから水漏れとかしてたらやだなぁ
7月14日
最近クラスのみんなが私を無視するの。
ううん、違う。私に、気づいてくれないの。
なんでかな、こわいよ。
9月30日
今日どうして学校で私のこと無視したの?
お願い、⚫︎⚫︎ちゃんまで私を無視しないで!
10月3日
教室が私をいらないって。
私、本当にここにいるのかな」
女子生徒の姉はこの友人の名前が思い出せないのだと泣いている。
PCにこの友人は確かにいたのだと、消えてしまった事、忘れてしまった自分の事が許せないと、あのおかしな教室をどうにかしてくれと訴える。
◉場所
⚫︎2-1の教室(行かない場合はED②へ)
DL
「いつもと変わらない教室だ。
だが夕方の赤とも紺とも言い難い色が教室の中を染めて異質な雰囲気を醸し出している。
長くいてはいけない、貴方はそう思うだろう。
だが、思考とは裏腹に足は動いてくれなかった。
そんな貴方しかいない2-1の教室に、誰かが入ってくる」
▪️女子生徒の姉の話を聞いている場合
水瀬「おや、また貴方ですか。施錠の時間ですよ、そろそろお帰りください」
何かRPがあればどうぞ。ただし水瀬は何も答えず淡々と以下のセリフを言うのみ。
水瀬
「貴方は、この世がどのように成り立っているか、ご存知ですか?
日本は言霊の国だ、なんて言いますがね、これ本当なんですよ。
嘘もつき続ければ真実になる。
例えば100人中99人が『こいつが犯人だ』と言えば、1人が『違う』と言ってもその人は犯人になる。本当のことを言っているのが1人の方だとしても、です。
世の中、そういうものなんですよ。語られるのは事実じゃない、皆が考える真実なんです」
「分かりませんか?この教室はね、それを体現しただけに過ぎないんですよ。
貴方も教員を目指しているなら分かっている筈です、学校という場所がいかに特殊な閉鎖空間、閉鎖社会であるかを。その所為か人の思念の籠り方、残り方も特殊で霊的に不安定と言える。
まぁ、この辺りは誰もがご存知のことでしょう。でなければ、学校に七不思議などと言う怪異が起こるわけがないのですから。
皆がそう思うから、望むから起こるのです。
七不思議も、この繰り返される理想の教室も。
思いは一滴の雫です。けれど同じ思いが集まれば、それは途切れぬ滝となって常に水面を波立たせる。
そう、完璧な、永遠に続く思念の波だ。
私はただ、この残留思念という波が途切れぬように少しばかり手伝いをしたに過ぎませんよ。」
「どうですPC先生。貴方も私と一緒にこの教室を継続させませんか?貴方はこの教室と波長が合っている。きっとこの教室だけでなく、この学校全てを完璧にする思念の波を、作り出せるでしょう」
DL
「そう言って水瀬は貴方に手を伸ばす。
貴方は水瀬に賛同しますか、しませんか?
どちらを選ぶにせよ、なぜそれを選んだかの理由を強く言葉にしてください」
[拒否の場合]
貴方の言葉は水瀬に、この教室に渦巻く残留思念に届いた。それこそ、水面に一石投じて、別の波を立たせるように。
水瀬
「あぁ、そう・・・ですか。こんなにも簡単に、私の、みんなの完璧は無くなってしまうのですね。
私たちの完璧は、やはり歪だったようだ」
水瀬の言葉に残留思念が反応して波音が荒くなる。そしてPC目掛けて波が襲いかかる。
そこで、PCはこの残留思念が残るキッカケとなった10年前の事件の記憶を垣間見る。
1人の問題がある生徒がいた。
担任である水瀬によく注意され、衝突していた。
ある日、その生徒が水瀬に絡んで窓まで追い詰め、揉み合いの結果、生徒を窓の外に落として殺してしまった。
それをクラス全員で事故だったと、隠蔽した。
その時の異様な団結力の結果、クラスは優秀な結果を残した。
「これでいいんだ、邪魔者が消えて、ここは完璧な教室になった」
その強い思いが残留思念となって残り、毎年の繰り返しを引き起こす事となる。
生徒を1人、生贄にして。
ED①へ
[賛同の場合]
水瀬
「あぁ!素晴らしい!貴方ならきっと分かってくれると思っていましたよ!
では一緒に広げましょう!この素晴らしく完璧な『私たちの教室』を!!」
[共鳴判定/強度10/上昇はPCので共鳴値が10になる数値かプラス10と宣言しても良い]
ED③へ
▪️女子生徒の姉の話が聞けていない場合
水瀬「おや、また貴方ですか。施錠の時間ですよ、そろそろお帰りください」
何かRPがあればどうぞ。ただし水瀬は何も答えず淡々と以下のセリフを言うのみ。
「・・・残念です、貴方は『ここ』とは合わないようですね。知らないなら知らないままでいい、分からないなら分からないままでいい・・・。そうして貴方は貴方の教室を見つければいい。
さぁ、もう、お帰りなさい」
そう言われ、貴方は自分の意思とは関係なく教室を出ていく。
ED②へ
◆エピローグ◆
BGMは必ず波の音
①『投じられた小石』解決ED
気がつけば、貴方は教室に1人で立っていた。
通りかかった教師が施錠するから出てね、と声をかけてくる。
施錠は水瀬先生が、と言う貴方にその教師は水瀬という名前の教師なんてこの学校にいない、と言った。
水瀬はここにあった残留思念と共に消えてしまった、いや、元より彼は既に残留思念の一部だったのかもしれない。
何はともあれ、残留思念の波は消え、固定された2-1という教室はこれで無くなるだろう。
残念ながら既に取り込まれ、存在ごと消えてしまった生徒達を救い出す事は自分には出来そうにない。
だがこれから犠牲になっていたかもしれない生徒達を救う事は出来た。今はそれを胸に、未来に向かって歩もう。
もうここに、決められた完璧はないのだから。
最後に、貴方はなんと言ってこの物語を終了しますか?
②『変わらぬ完璧』未解決ED
教室から出たPCが廊下でボーっとしていると教師が通りかかり、施錠するからと声をかけてくる。
施錠は水瀬先生が、と言えば、水瀬という名前の教師はこの学校にいないと言われた。
何がどうなっているのか分からないまま、貴方は帰ることになるだろう。
そしてあんなに2-1を気にしていた校長も何も言わなくなり、貴方はある意味平穏に実習期間を過ごし終える。
何も分からず、何も変わらないまま学校を去る。
ただ貴方はきっと思うだろう。
「もう二度と、学校というものに近づきたくない」と。
③『わたしの教室』ロストED
貴方は怪異に囚われ、校長に何の問題もありませんと繰り返すのみ。その後、残留思念に取り込まれ、その中で水瀬の手伝いをし、完璧な教室の一部となるだろう。
自分の存在が感じられなくなっていく中で貴方は思う。
「あぁ、ここは。
わたしのぼくのあたしのおれの、完璧な教室だ」
ここまで読んでくださってありがとうございます。
拙いシナリオですが、どうぞご自由にお使いください。
出来ればシナリオを回しての感想を頂けると今後の励みにもなって大変嬉しいです。
誤字脱字ありましたら、知らせていただけると助かります。
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