ゲーム部にて 15
とりあえず戦闘中の千春と千秋の近くまでやってきた涼香、涼音、すずらんの三人。
割といい勝負の末、千春と千秋の勝利で戦闘は終わった。
「お疲れ様、無事にすずらんを救出できたわよ」
「そりゃあ良かった、無駄骨を折ることにならなくて」
「全く……疲れたわ。早く元の世界に戻しなさい」
「助かったよ、じゃあとりあえず戻るか」
とりあえず五人は元の世界へ戻ることにした――。
「さて、戻ったことだし、涼音の可愛さでも語ろうではないの」
「関係無いですよね」
「私はちーちゃん見つけたからもう帰りたいんだけど」
「ええー、もっと遊ぼうぜー!」
「助けてもらってなんだけど、ちったあ纏まりもてよ」
自由に喋る四人を睨みながらすずらんが言う。ガラの悪い不良然とした態度だが、律儀に四人にお礼のジュースを渡していた。
そんなすずらんの肩を組み、頬をつんつんしながら千春が問いかける。
「それで、すーちゃん。正式リリースはいつなんだい?」
「帰れ!」
「ほら、高野すずらんもそう言っているわ。帰りましょう」
「おいおいおい、強引じゃあないか」
わちゃわちしている三人を眺めながら、とりあえずジュースを飲む涼香と涼音であった。
「私達も参加しましょうか?」
「えぇ……」




