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学校にて 9
涼香と涼香の母が入れ替わって数日後、なんやかんやあって元に戻り、涼香は自分の体で学校へ来ていた。
「――なんやかんやあって元に戻りました」
「体が軽いわ!」
肩をグリングリン回す涼香である。
「なんやかんやってなに⁉」
「お父さんが役に立つ時もあるのよ」
「先輩のお父さん可哀想……」
驚く若菜に、冷静に返す。
いい感じの特殊な薬を作ってもらい、それを空間に散布してから再びぶつかる。
涼香の母は原理を理解していただろうが、涼香と涼音はよく解らなかった。
そんな感じで、なんやかんやで戻ったのだ。
とりあえず、涼香が戻ったということは、いつもの日常が返ってくるのである。受験生の十月とか知ったことではない。
今日はなにをやらかしてくれるのか楽しみであった。




