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百合の一幕 涼香と涼音の緩い日常  作者: 坂餅


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871/930

学校にて 6

「ということで――」

「しばらく私が学校へ来るわ」

「「「「「「「「えぇ……」」」」」」」」


 翌日、早速涼音(すずね)は事情を伝える。


 それを聞いた一同のリアクションは戸惑いだ。なんせ見た目は女子高生だが、中身は四十を過ぎた人間なのだ。しかも友達の親。


 まあ、涼香(りょうか)の母は見た目も若々しいため、入れ替わっていなくても違和感が無い。実際昨日は、驚く程なにも起きなかった。


「理想の超絶美人よ、今のうちに堪能しなさい」

「うわ、自分で言う……」

「事実よ」

「えっと……涼香は……?」


 そしてこうなった時に心配するのは、当然涼香の行方だ。


 代表した若菜(わかな)の疑問に答えるのは、涼香の母だった。


「留守番させているわ。大丈夫、安全対策は怠ってないわよ」

「でも涼香って想像を斜め上に抉ってくるんじゃ……」

「大量のあたしの写真を整理してます……」

「「「「「「「「あぁ……」」」」」」」」


 それなら安心だなと、表情の抜けた涼音の顔を見て思うのだった。

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