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百合の一幕 涼香と涼音の緩い日常  作者: 坂餅


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寄り道にて 2

 鮮魚コーナーを見終え、もう帰ろうかとなったが、せっかく来たのだからもう少しぶらぶらしましょうとのことで、涼香(りょうか)涼音(すずね)はとりあえず本屋へやってきた。


「しばらく来ていないと、色々と増えているわね」

「そうなんですねー」


 特に目的は無いが中をぶらぶら――と見せかけて、涼香がやってきたのは図鑑を置いている場所だ。


「良いではないの」

「家にもあるんじゃないんですか?」

「家で見るのと、こうしてお店で見るのは違うのよ」


 そんなことを言う涼香に、深海並の冷たい目を向ける涼音。


「照れるわね」


 冷たい目に対抗するため、赤く頬を染めてみる涼香であった。

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