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百合の一幕 涼香と涼音の緩い日常  作者: 坂餅


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816/929

文化祭にて 54

「えー……っと、2X72年――なんで百の位だけエックスなんだろ……。世界は水没していた。富士山の標高が三千二百メートルぐらいになり、ハルカスが完全に沈み、スカイツリーが長めの電波柱になるぐらい――って解りにくいなあ!」

涼音(すずね)、続きを」

「自分で読んでください」


 なんやかんやで劇中なので、と。


 涼香(りょうか)は自分が受け取ったパンフレットを見る。今やっているこの劇のあらすじが書かれている。


「……なるほど、面白そうね」

「えぇ……」


 胡乱気な目を向けてくる涼音の頭を撫でながら、舞台に集中する。


 大筋は水没してしまった世界で進化した人間――人魚の生活の話らしい。人魚姫というのは、その人魚達の中、最も見目麗しく、最も性格が醜い人魚のことをいうらしい。


 あまりの美しさへの嫉妬と、醜悪な性格へのムカつきで、人魚たちは人魚姫を海の藻屑にしてやろうと画策する――そんな話。


 舞台上に留まらず、体育館全体を使ったワイヤーアクションが見どころだった。


(うお)ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

(さかな)ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


 そういう風に聞こえてしまう声を上げながら、空中で人魚姫と他の人魚が激しい打撃戦を繰り広げる。


「バトル系なんですね……」

「面白いではないの」

「まあ、シンプルで解りやすいですね」


 あまり深く考えなくても楽しめる。とりあえず、半分は過ぎているということで、最後まで観ていくことにした二人であった。

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