表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
百合の一幕 涼香と涼音の緩い日常  作者: 坂餅


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

745/929

東西南北 春夏秋冬

「今日集まってもらったのは他でもない……」


 遮光カーテンが引かれた暗い教室内で、スマホのライトで自らを下から照らす生徒がいた。


 机に肘をつき、手を組む。ちなみにスマホは肘と肘の間に置かれている。


「私はあなた程暇じゃないのよ」

「ボクも……」

「おいおいおい、私たち東西南が揃ってるんだぜ?」

「理由になってないわ」

千春(ちはる)だけだよ? こんなに暇なのは」


 東崎(とうざき)千春が呼び出した生徒は、西崎千秋(にしざきちあき)南崎千冬(みなみざきちふゆ)の二人だ。


 二人の抗議の声を聞いて、千春は気味の悪い、暇だからこそできる笑い声をあげる。


「自分達の置かれた状況が解っていないみたいだな」

「解っているわよ」「解ってるよ」


 既に着席していた千秋と千冬が答える。


「あ、そう。なら良かった」


 さっさと用事を済ました方が早く帰ることができる。二人の共通見解だった。


「で、なに?」「なんでボク達が集められたの? さっさと話してよ」

「口悪いな……」


 そしてすぐに頭を振り、とりあえず教室の電灯をつけて話し出す。


「北か夏が揃いましたー」


 わーぱちぱち――と一人適当に盛り上がる千春であった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ