お菓子パーティーにて
ある日の放課後。今日も今日とて終礼が終わってもまだ帰らず、教室で時間を潰している涼香と、そこへやって来た涼音。
「おっ、涼音ちゃん来たねー」
しかし今日涼音を待っていたのは涼香だけではなかった。
「どうも」
涼香の他にも若菜と千春の二人がいた。
「ふっ、待ってたぜ」
「なんなんですかお菓子なんか持って」
若菜と千春の二人は共にお菓子を持っていた。スナック菓子にチョコ菓子など、大袋に入った物が六つだ。
「お菓子パーティーよ!」
近くにやって来た涼音に涼香が言う。
「えぇ……」
そこには、受験生なのにこんなことしていてもいいのだろうかという意味が含まれていた。
しかしその疑問は解消される。
涼香は言わずもがな、若菜は超優秀な家庭教師みたいな人についてもらっているし、千春は暇人だ。
「息抜きがてらって感じですか。春田先輩だけだけど」
「そうそう。私だけ真面目に受験勉強してるから」
「私は天才なの」
「元生徒会長だし」
「心配になる返事ですね……」
そうは言うがまあ心配は無いだろう。
近くの椅子を引っ張ってきた涼音が、リュックを教室最後方のロッカーの上に置いて座る。
「じゃあこれから、ささやかな息抜き⁉ 放課後のお菓子パーティーを始めます!」
若菜の宣言で放課後のお菓子パーティーが始まる。




