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百合の一幕 涼香と涼音の緩い日常  作者: 坂餅


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702/930

放課後にて 25

 ある日の放課後。


 いつものように涼音(すずね)涼香(りょうか)の下へやって来る。


 今日も今日とて暇で、やることが無い涼香は、連絡プリントで折り紙をしていた。


「それ、遊んじゃダメなやつなんじゃないんですか?」

「それを決めるのは私ではないわ」

「じゃあなおさらダメじゃないですか」


 涼音の言葉に髪の毛を払う涼香である。


「貰うプリントって、長方形なのよね」

「まあそうですね」

「鶴すら折れないではないの!」

「じゃあなにを折ってたんですか⁉」

「可能性……かしら……。はい、もういいわ」

「えぇ……」


 渡されたプリントを伸ばしてみる。


 涼香が折り紙に使っていたプリントは、折っても大丈夫そうなプリントだった。


「涼音、今日も可愛いわね」

「急になんですか」


 こうして、いつもの緩慢な放課後が過ぎていく。

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