表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
百合の一幕 涼香と涼音の緩い日常  作者: 坂餅


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

660/929

放課後にて 11

「それで私を呼んだってこと?」


 ガーデニング部へ行くのかと思えば、千春(ちはる)はとある生徒を呼び出した。


 そうしてやってきたのがこの生徒――西崎千秋(にしざきちあき)だった。


 気の弱そうな見た目をしている千秋だが、滲み出る雰囲気は強者の風格だ。


 千春はよく投げ飛ばされている。


 髪が外に向かって流され、スカートというのもあり後ろから見ればもみの木に見える。


 そんな千秋を呼んで、千春はいったいなにをしようというのか。


「さあ千秋、私を楽しませなさい」

「あなたも投げられたいの?」

「わざわざすみません……」

涼音(すずね)ちゃんはいいわよ、どちらかと言うと巻き込まれてる方だし」

「なぜ千秋は涼音ちゃんにはデレるのか、その議論を始めようじゃあないか」

「涼音が可愛いからに決まっているわよ。終わりよ、議論するまでもないわね」


 茶番が始まりそうな予感がした涼音と千秋、二人はそっと教室から出ていこうとするが、涼香(りょうか)と千春に腕を掴まれて逃げることを許されなかった。


「ちーちゃん、私帰っていい? わざわざ合間を縫って来たのに茶番に付き合わされるのは嫌なのよ」

「じゃあお邪魔させてもらおうか。涼香がいるから千秋を呼んだんだぜ」

「さっさと帰れ」

「いいではないの、久しぶりにガーデニング部へ行きたいと思っていたわ」


 涼香のお願いにたっぷり数十秒悩んだ千秋は、見るだけならと許可を出してくれた。


「涼音ちゃんとちーちゃん、お願いね?」

「任せたまえ」

「あたしは帰った方がいいとおも――」

「涼音! 行くわよ‼」


 結局、三人はガーデニング部へお邪魔することになったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ