休み時間にて 6
「パンはパンでも、食べられないパンってなにかしら?」
「パンツじゃないの?」
「菜々美……、あなたパンツを食べようとしたの?」
「してないわよ‼」
ある日のこと。
暇をしていた涼香は、近くにいた菜々美達に話しかけていた。
「フライパンですか?」
「確かに硬くて食べられた物ではなかったわ」
「食べようとしたことがあるのね……」
当然のように現れた涼音への返答に、菜々美が頭を押さえる。
「他のパンは……、カビたパンとか?」
菜々美に頭を撫でられ、気持ち良さそうに目を細めるここねが言う。
「確かに食べられないわね。ならその三つで決勝戦ね! 一位は涼音の言ったフライパンよ‼ 理由は涼音が可愛いから‼」
「なんなんですかこの急展開」
「わたしは菜々美ちゃんのパンツかなあ」
「やめてここね。その言い方だと――」
菜々美が抗議しようとすると、ここねが菜々美の胸ぐらを掴み引き寄せる。
そして口元に菜々美の頭を持ってきて、菜々美にだけ聞こえる声で言う。
「もしかして、菜々美ちゃんは食べさせられたいの?」
「あっあああああああああああああああ⁉」
爆発する菜々美であった。




