放課後にて 4
「「「「ジャンケンポン!」」」」
「私の勝ちね!」
一回目は、涼香がグーで他三人はチョキだった。
「へっ、たかが三段だ。すぐに追い越してやるよ」
「どんなキャラ……?」
不敵に笑う千春に千冬がツッコむ。
「……グリコって、二人でやるもんじゃないですか?」
そしてふと思ったことを言った涼音。
「・」「・」「・」
「細かいことはいいのよ」
固まった三人の中で、一番復帰が早いのが涼香だった。
確かに涼音の言う通り、グリコは二人でやった方がテンポもいいし勝ち負けをつけることができる。
でも、四人でもできないことはない。同着も有り得るが、それでも敗者は生まれるのである。
「トーナメント戦の方がよかった?」
「早く帰りたいからそれは嫌だ」
「ですよね、あたしも同じです。先輩、早く上ってください」
ここでグダグダやっていても終わらない。勝負がつかないということではないのだ。
千冬は早く帰りたいし、涼音は早く涼しい場所へ行きたい。
早く行けと言われた涼香が階段を踏み外さないように、さりげなくいつでも動ける位置に移動する。
「グ リ フ ォ ン」
「「「グリフォン⁉」」




