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百合の一幕 涼香と涼音の緩い日常  作者: 坂餅


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624/929

陰陽部にて 4

「うっ……分かりました」

「ですよねー」


 まりと、戦線復帰したまきが答える。


 それを聞いた涼音(すずね)は、元の世界に戻れることに安堵する。


 未だに真っ青なまいの顔面をぺちぺち二人で叩いて正気に戻すと、早速三人で元の世界に戻すためであろう儀式を始める。


 その儀式のため、折り畳み式のミニテーブルを広げ、その上に『はい』『いいえ』『鳥居』五十音とゼロから九までの数字が書かれた紙を広げる。


「おいおいおい、やっぱりオカルト部じゃん」


 ツッコみを入れる千春(ちはる)と慌てて涼香(りょうか)の後ろに隠れて耳を塞ぐ涼音である。


「可愛いわね」


 後ろに隠れた涼音を撫でながら、涼香は陰陽部の方を向く。


「十円‼」


 元に戻ったまいが叫びながら、十円玉を紙に書かれた鳥居に叩きつける。


 強い音がしたのと同時に、微かに空気が震えた気がした。


「「「こっくりさんこっくりさん――」」」


 その準備はそうなるだろう。ただ、こっくりさんでどうやって元の世界に戻るのだろうか。


「「「テメェ道開けろや‼」」」


 すると突然そんな怒号と一緒に、こっくりさんの紙が破かれた。


 そして次の瞬間には、冷房の風が吹き、外からも各部活動が活動している音が聞こえてきた。


「戻ったね」

「戻ったわね。涼音、戻ったわよ」


 こうして、涼香達は元の世界に帰ってこられたのだった。

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