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異界にて 7
さっきの悪霊はいったいなんだったのか。そう思えてしまう程なにも起きなかった五人の移動。
無事に陰陽部がいる教室に辿り着き、先頭を歩くここね(姿は菜々美)が頷く。
「じゃあ、とりあえず叩きに行こっか」
教室前でそんな物騒なことを言うここねだが、その言葉に引く人間はここにはいない。
誰もがそうするべきだと思っている。
「さて、入ろうではないの」
どこから取り出したのか、ハリセンを持った涼香の言葉でいざ突入。
ここねが勢いよく扉を開け、五人は教室になだれ込む。
教室内にいた陰陽部三人は、突然の来訪者達にギョッとした顔になる。
「ちょ――」
「菜々美怖っ――」
「なんで――」
そして言い終える前に制圧される。
ここね(姿は菜々美)に恐怖を植え付けられ、千春に投げ飛ばされ、涼香に頭をハリセンで叩かれる。
一瞬のうちに制圧というか蹂躙された陰陽部の面々。その様子を、隅の方で見ていた涼音と菜々美(姿はここね)である。




