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百合の一幕 涼香と涼音の緩い日常  作者: 坂餅


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589/930

ヨーロッパ部にて 3

 淳子(じゅんこ)に紅茶を淹れてもらい、ティータイムに入った四人。


「結局、理由は無いということよね?」


 紅茶を飲みながら、呆れたように千春(ちはる)を見る涼香(りょうか)


「うん。私が適当にそれっぽく決めただけだし」


 千春はクッキーをポリポリ食べながら答える。


「じゃあなんで変わったんですか? 東崎(とうざき)先輩はもう生徒会長じゃないのに」

「そうよそうよ、涼音(すずね)の言う通りよ」


 涼音は紅茶をふーふー冷ましながら涼香を睨む。


「カクザトウ、イッコ、ニコ、フゥー‼」


 もはやヤバい奴と化した淳子は話に参加しない。


「新しい会長が、必要だと判断したらしいよ」

「あら、そうなの」

「変わった人ですねー」

「まー、変わってるっちゃ変わってる子だよね」


 ようやく冷めた紅茶を飲んだ涼音と、紅茶を飲み干した涼香、出ているクッキーを全て食べた千春。


 だれもこれ以上話を広げようとしないし、時間も帰宅部の生徒は殆ど帰った頃だろう。


「そろそろ帰りましょうか」

「モウカエッチャウンデスカ?」

「安心しなさい、千春はいてくれるらしいわよ」

「うわ自然な流れで売られた」

「イエーイ、チハルー!」


 一瞬悲しそうな顔になった淳子だったが、涼香が千春を売ると笑顔で千春に抱き着いた。


「じゃあ私達は帰るわ。また明日」

「それじゃ、お邪魔しました」


 二人が出ていった後の教室、淳子に拘束されながら、千春は思い出したかのように呟くのだった。


「あの子……涼音ちゃんと同じクラスだったはずだけど……」

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