涼香の誕生日会後にて 2
「二次会よ!」
紗里に家まで送ってもらった後、全てのプレゼントを自分の部屋に持って来た終えた涼香が言う。
「はい、あたしからのプレゼントです。それと柏木先輩と芹澤先輩、春田先輩からのプレゼントです」
以前、菜々美達と買いに行った涼香へのプレゼント。部活動単位で渡すとは、その時まだ決まっていなかったのだ。
「あら、いいのかしら? そんなに貰っても」
「買ってしまったもんは仕方ないです」
渡されたプレゼントの封を早速開けていく。
「土鍋、ガスコンロ、絵日記に朝顔の種……どれも時期が中途半端ね。三百三十七点」
「まだやってたんですか」
「冗談よ」
笑った涼香は、そのプレゼントも並べる。目の前には、今日貰ったプレゼントの山ができている。
どんな物であれ、それは友達が選んでくれた気持ちのこもったプレゼントだ。
「嬉しいわね。なんだかんだで、こんなにプレゼントを貰うことは無かったわ」
「ですね」
あまりにあっさりと答える涼音。その表情も、涼香がこんなにもみんなに愛されていて嬉しいとでも言いたげだった。
「どうしたのよ、今日はむくれないではないの」
「別にいつもむくれていませんよ、だって――」
どれだけ涼香が他人から愛されようと、その涼香が一番愛しているのは自分なのだから。
「やっぱ言いません」
「言いなさい!」
涼音に掴みかかる涼香であった。




