涼香の誕生日会にて 19
「はい、ということで結果発表でーす」
ショックを受けていても、司会を変わると言った若菜。しかしそのショックは隠しきれておらず、ぞんざいな司会進行になっていた。
「一位は満点の服飾部でーす……ごめん紗里ちゃん、やっぱ変わって」
そのぞんざいさに自覚はあったらしく、せっかくのイベントが台無しになると考え、すぐさま紗里に変わってもらうことにした。
悔しさが消えない若菜の肩を叩いた紗里が変わって進める。
「一位は満点を取った服飾部。それと同時に、ドレス姿の涼香ちゃんと涼音ちゃんをお披露目です」
実は、結果発表と同時に二人はドレスに着替えることになっていたのだ。
服飾部に着替えさせてもらうため、涼香はスキップを止められながら、涼音は無言で別室に移動していた。
「……まだかかりそうね、それでは先に二位の発表ね。二位は四百二十点でバスケ部。そして三位は四百三点の絵画部。それ以降は一覧にして二学期に配布らしいわ」
とりあえずこれで結果発表は終わったが、まだ着替えには時間がかかるようだった。
「これで結果発表は終わりなんだけれど………………先に片付けておく?」




