表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
百合の一幕 涼香と涼音の緩い日常  作者: 坂餅


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

534/931

涼香の誕生日会にて 7

「聞きなさい! 私を楽しませることができれば、この涼音(すずね)が作ったケーキを一口あげるわ‼」


 涼音とここねがケーキを作った人物を探しに行った時、涼香(りょうか)若菜(わかな)からマイクを貰ってなにか王様みたいなことを言っていた。


「我こそはと、自信がある者は教室へ来なさい‼」


 誰が行くんだよ、そう思った一部生徒もいたが、あの涼香が涼音ちゃんの作ったケーキを分けてくれる⁉ ということでそこそこの生徒が涼香のクラスへ行っていた。


 クラスへ行かなくても、モニター越しでそれを楽しんで見ている生徒も多い。


「仕方ねえ、私からやるか」


 ある程度集まったところで、若菜がそれっぽく先陣を切る。


「最初は若菜ね。さあ、あなたに私を楽しませられるかしら」


 肘をついた涼香が組んだ手を口元に持ってくる。組織の偉いさんみたいなセリフだが、『本日の主役』と書かれたタスキに、BIRTHDAYの形の、ピンホールタイプのメガネ、ロウソク(プラスチック製)の付いたカチューシャを装備しているため、なんとも珍妙な光景だ。


「じゃあ一番若菜、始めます」


 そう言って若菜がクラウチングスタートの構えを取る。


「On your marks Set――」


 そう完璧な発音で言った若菜は立ち上がる。


「以上!」

「不合格!」

「くそう‼」

「さあ、次は誰かしら」


 今の若菜のネタでハードルが大きく下がったため、みんな我先にと手を上げ始めるのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ