表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
百合の一幕 涼香と涼音の緩い日常  作者: 坂餅


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

454/930

車の中にて 13

 軽食を終えた後は、涼香(りょうか)の誕生日当日の流れを決め、日が傾きだした頃にはお開きとなった。


 菜々美(ななみ)の車で、若菜(わかな)涼音(すずね)を送ることになる。


 ここはここねの家のため、ここねは別についてこなくてもいいのだが、ついてこないという選択肢は無い。


 ということで――最初と同じく、四人を乗せた乗用車が走る。まずはここから近い若菜からだ。


「ありがとね、冬なら走って帰ったんだけど」


 学校を基準に考えると、ここねと若菜の家は正反対なのだが、歩けない距離では無い。しかし真夏にあるく気は無く、若菜はありがたく送ってもらうことにした。


「帰る順番考えたら、あたしからの方がよかったんじゃないんですか?」


 若菜の家の方面を更に進んだ先に菜々美の家がある。それは、涼音の家とは反対なのだ。


「だってこうした方が、菜々美ちゃんと二人でいれる時間が増えるでしょ?」

「こっ、ここね……⁉」

「はっはっは、いちゃつくねえ」

「ラブラブですね」

「えへへ」



 そして、若菜を送ったあとは涼音の番だ。


「ありがとうございました」

「またねー」


 手を振ってくれる菜々美とここねに手を振りながら、涼香の家の前に降ろされた涼音。


 車が見えなくなり、水原(みずはら)家の扉を開ける。


「ただいま」

「涼音ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ‼」

「うっわなんですか」


 突進してきた涼香を受け止めながら扉を閉める。


 受け止めた涼香にもみくちゃにされていると、涼香の母がやって来た。


「疲れが溜まっているのよ。少し早いけどお風呂を沸かしてるわ。入ってきなさい」

「ですって先輩、風呂入りましょうよ」


 涼音も今日は疲れたのだ、早く湯船に浸かりたい。


 涼香を引っぺがして靴を脱ぐ。そして涼香を引きずって浴室へと向かうのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ