391/930
檜山家にて 7
「今日のお昼ご飯はなにかしら?」
「昨日の残りですね」
そう言って涼音は、昨日の夕食の残りである肉じゃがを冷蔵庫から取り出した。
「そうめんではないのね!」
ついに解放されたわ、と喜ぶ涼香。
糸こんにゃくがそうめんに変わっている可能性もあるが、涼音もとりあえず喜ぶ。
肉じゃがの入った大きな器を電子レンジに入れて温める。
「でも……昨日と同じなのね……。そうめん感は消えないわ」
「文句言うんだったら食べなくていいですよ」
涼香に文句を言いつつも、昼食の準備をする涼香から食器類を取り上げた涼音が言う。
「文句ではないわよ。だから食べるわ!」
涼音が昼食の準備をする間、大人しく席へ着かされた涼香であった。




