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百合の一幕 涼香と涼音の緩い日常  作者: 坂餅


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檜山家の台所にて 3

 夏休みのこと。


「さて、かき氷でも作りましょうか」

「シロップ無いですよ」

「それは困ったわ」


 そう言って氷を一つ食べる涼香(りょうか)


 時刻は昼を過ぎた頃。二人とも宿題は終わっているためやることが無いのだ。


 既にかき氷機は出しており、氷もある。あと無いのはシロップだけだ。


「砂糖と水を混ぜたら作れるっぽいですよ」


 涼音(すずね)がスマホで調べてみると、割と簡単に作ることができそうだった。


「――なら作りましょうか」


 氷を噛み砕いた涼香が口を開く。


「え、面倒です」

「…………」


 もう一つ、氷を食べる涼香であった。

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