表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
百合の一幕 涼香と涼音の緩い日常  作者: 坂餅


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

316/929

夢の中にて 9

 一歩進めば荒れ狂う海に一直線、そんな断崖に涼香(りょうか)が立っていた。


涼音(すずね)……止めないのね」


 夏の日差しを反射する、純白のワンピースに麦わら帽子姿の涼香が儚げに微笑む。


「なんて言いました?」


 岩を削る波の音と、蝉の大合唱が響き渡る。


 故に涼香の声は聞こえない。涼音は耳に手を添えてよく聞こえないことを涼香にアピールする。


「止 め な い の ね‼」


 どこからか取り出したメガホンを使って涼香が叫ぶ。


 ようやく聞こえた涼音は、思いっきり声を出す。


「止 め て る じゃ な い で す か!」


 しかしその声は涼香には聞こえておらず、首を捻った涼香が、崖から離れた涼音の下へやってくる。


 そしてメガホンを逆さまに、クイズ番組みたいに耳に当てる。


 涼音はそのメガホンを払い除ける。


「ああ!」


 涼香の手を離れたメガホンが飛んでいき、崖から海へと落ちていく。


「なにをするのよ」

「いやこっちのセリフですよ」


 頬を膨らます涼香の頬を両手で挟むのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ