表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
百合の一幕 涼香と涼音の緩い日常  作者: 坂餅


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

287/928

水原家の玄関にて

 まだ九時前だというのに太陽は燦々と輝き世界はトップギア。


 夏の暑さが世界を揺らし、外へ出るものすべてを焦がす。


 外へ出ることも憚られるこの季節、しかし涼香(りょうか)涼音(すずね)は外へ出る準備をしていた。


 今日は菜々美(ななみ)とここねと四人で水族館へ行くことになっている。


「忘れ物は無いですか?」

「財布があればなんとかなるわ」

「それはそうですけど……」


 涼音は涼香のポシェットを確認する。持っていると言っても信用はできない。涼香が忘れ物をするなんてよくあることだ。


「持っているでしょう?」


 確かに涼香の言う通り、いつも使っている財布が入っている。


「そですね。安心しました」


 これなら大体はなんとかなる。涼音も自分のポシェットの中身を確認してスマホの時間を確認する。


 そろそろ菜々美とここねが到着する頃だろう。涼音は靴を履いて外に出る準備をする。


 そのタイミングで家の前に車のエンジン音が聞こえたと思えば、スマホにメッセージが入った。


「到着したみたいですね」

「急ぎましょう‼」


 靴を履いた涼香が玄関の外へ出る。


 涼音も後に続くと、すでに涼香は車の中へ入っていた。とても楽しそうな顔だった。


 助手席に座るここねが手を振ってきて、それに会釈を返した涼音は後部座席のドア開けて涼香に言う。


「家の鍵閉めてください」


 悲しそうな顔になる涼香であった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ