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百合の一幕 涼香と涼音の緩い日常  作者: 坂餅


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252/933

補習にて 8

 やはり小テスト、定期テストよりも問題数が少ないため、制限時間は三十分だ。


 涼香(りょうか)が全ての問題を解き終えた時には、テスト終了間際だった。


 見直している時間は無い。


 テスト終了となり、解いた問題用紙を担当教師の元へ持って行く。


 その場で採点してもらい、合否を確認するスタイル。


 手応えバッチリ水原(みずはら)涼香はワクワクしながら採点の様子を見守る。


「おめでとう。やっぱり水原さんはやればできるね」


 そう言って返却された小テストは、満点ではないがそれなりの点数。もちろん合格だった。


「ありがとうございます」


 その次――。


「惜しいけど三田(さんた)さんは再テストね」

「嘘だぁぁぁぁぁぁ!」

「単語は覚えられてるから、頑張れば大丈夫だと思うよ」

「アヤえもーん!」


 崩れ落ちた理子(りこ)の肩に手を置き、涼香は一言。


「頑張りなさい」


 滂沱の涙を流す理子であった。

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